2023年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2I08-12] 中性子計測技術

2023年9月7日(木) 14:45 〜 16:05 I会場 (ES総合館2F ES024)

座長:渡辺 賢一(九大)

15:15 〜 15:30

[2I10] iBNCT中性子源のリアルタイムビームモニタリングの開発

*大谷内 将至1、髙田 真志1、八木 茄津未1、熊田 博明2、田中 進2 (1. 防衛大、2. 筑波大)

キーワード:ホウ素中性子捕捉療法、中性子、シリコンダイオード検出器、リアルタイム計測、シミュレーション

新たながん治療法としてホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が注目されている。筑波大学のBNCT施設であるiBNCTは加速した陽子ビームをBeターゲットに照射し中性子を発生させている。現在、このiBNCTの発生中性子量は陽子ビーム電流を計測して間接的にモニタリングされている。本研究は、この間接的な計測手法から中性子を直接計測する手法に置換えるものである。PHITSコードによるシミュレーション結果より、Beターゲットの上流側に発生した速中性子を計測することで中性子ビームモニタリングできることが分かった。ポリエチレンと半導体センサーを組み合わせた速中性子センサーを用いてこの速中性子を計測した。その結果、センサーの速中性子計数率と陽子ビーム電流値の時間変化が良い一致を示し、中性子量のリアルタイムモニタリングが可能であることを実証できた。今後は長期的な測定実験等を行い、速中性子センサーの実用化を目指す。