2023年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[2J01-08] 線量測定

2023年9月7日(木) 09:45 〜 11:55 J会場 (ES総合館2F ES025)

座長:町田 昌彦(JAEA)

11:15 〜 11:30

[2J07] ラドン吸入がマウス脳中タンパク質に及ぼす作用に関するプロテオーム解析と多変量解析を用いた検討

*直江 翔太1、片岡 隆浩2、田中 歩1、神﨑 訓枝3、迫田 晃弘3、宮地 孝明4、山岡 聖典2 (1. 岡山大学大学院保健学研究科、2. 岡山大学学術研究院保健学域、3. 日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センター、4. 岡山大学自然生命科学研究支援センター)

キーワード:ラドン、プロテオーム解析、脳、酸化ストレス

ウランの子孫でα線放出核種であり唯一気体でもある身近なラドンの吸入は,マウス諸臓器中の抗酸化機能を亢進させ,酸化ストレス由来の障害を抑制することを我々は明らかにしている。他方,組織中のタンパク質を網羅的に同定できるプロテオーム解析は,更なるラドン吸入の健康影響解明に有益である。このため,本研究ではラドン吸入がマウス脳中の諸タンパク質に及ぼす作用に関して,プロテオーム解析を用いて検討した。その結果,例えば372種類のタンパク質が同定・定量解析され,内203種類はメチオニンに酸化修飾を受けたペプチドを有し,また19種類はラドン吸入により酸化の度合いが有意に変動したペプチドを有していることがわかった。さらに,多変量解析などにより,ラドン吸入は脳中の糖・アミノ酸輸送,シグナル伝達,抗炎症作用などに関与する各種タンパク質の発現を変動させることも示唆できた。