2023年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[1I04-07] ガラス固化2

2023年3月13日(月) 10:50 〜 11:55 I会場 (13号館1F 1313)

座長:矢野 哲司(東工大)

11:05 〜 11:20

[1I05] ガラス固化技術開発施設(TVF)における高放射性廃液の固化安定化に向けた取り組み

(7)運転経過に伴う流下ノズルの傾きと対策

*鈴木 晟眞1、大髙 光1、薄井 康史2、森垣 養真2、伊藤 亮輔2 (1. JAEA、2. IHI)

キーワード:TVF、ガラス溶融炉、ガラス固化、流下ノズル

東海再処理施設内で貯蔵する高放射性廃液を安定で取扱いが容易な形態であるガラス固化体にするガラス固化技術開発施設(TVF)において、令和元年7月から開始したガラス固化処理運転中、ガラス溶融炉の流下ノズル加熱電源系統に漏れ電流が発生し、ガラス流下が自動停止した。
 漏れ電流発生箇所の特定のため、ガラス流下時に溶融ガラスの流路となる流下ノズルとその加熱系統である高周波加熱コイルを観察したところ、両者が近接していることが分かった。調査の結果、溶融炉の運転に伴う加熱及び冷却の繰り返しにより、流下ノズルが取り付けられているインナーケーシングに塑性ひずみが生じることで、流下ノズルの傾きが進展し、流下時の熱膨張により流下ノズルが高周波加熱コイルに接触し漏れ電流が発生したものと評価した。
 本対策として、今後の傾きの進展傾向を予測し、加熱コイル径の拡大等を施すことで流下ノズルと加熱コイルの接触を防止した。