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[2B18] ラドン吸入がLPS 誘発マウス肺炎に及ぼす作用に関するプロテオーム解析を用いた基礎検討
キーワード:ラドン、肺炎、プロテオーム解析、抗炎症作用、免疫調節作用
ウランの子孫でα線放出核種であるラドンの吸入はマウスの抗酸化や免疫調節の機能を亢進し,関節リウマチなどの自己免疫疾患を抑制することを我々は明らかにしている。また,マウスに対するLPS投与は酸化ストレスに伴う全身性炎症を引き起こし,結果的に肺炎を誘発する。従って,ラドン吸入はLPS投与に伴い偏った免疫の均衡を調節し,肺炎を抑制する可能性がある。他方,組織中の蛋白質を網羅的に同定できるプロテオーム解析は,ラドン療法の作用機序の解明に有益である。このため,本研究ではラドン吸入がLPS誘発マウス肺炎に及ぼす作用に関して,プロテオーム解析などを用いて検討した。その結果,生化学分析により,LPS投与は各臓器に酸化ストレスを与え,これに対してラドン吸入は免疫を調節することが確認できた。また,プロテオーム解析により肺中の蛋白質に興味深い変化が見られたが,詳細は当日に報告する。