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[2I05] 福島第一原子力発電所で採取された固形分を含む滞留水のα核種分析
(5)3号機滞留水中のPu, Amの存在状態の推定
キーワード:福島第一原子力発電所、滞留水、α核種、放射能分析
福島第一原子力発電所の3号機原子炉建屋主蒸気隔離弁室にて採取された固形分を含む滞留水について,孔径10,1,0.1,0.02µmのフィルタで順にろ過し,放射能分析を実施した。α核種のほとんどは孔径10µmのフィルタ回収物から検出され,固形分に存在することが分かった。また,わずかに孔径0.02µmのフィルタを通過するPu,Amを検出した。これらについて,滞留水のpH及び酸化還元電位の測定値をもとにPu,Amの存在しうる酸化状態としてAmはIII価,PuはIV価またはV価であると推定した。孔径0.02µmのフィルタを通過するPu,Amについては,イオン交換樹脂と接触させる試験を行ったところ,いずれも陽イオン交換樹脂に吸着され,陰イオンにほとんど吸着されなかったことから,陽イオンであることが示された。これら結果から,滞留水中のPu,Amの移行挙動を考察した。