2023年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[3E07-09] 核データ評価・応用

2023年3月15日(水) 11:05 〜 11:55 E会場 (12号館2F 1225)

座長:中山 梓介(JAEA)

11:35 〜 11:50

[3E09] 原子炉ニュートリノを用いる原子炉等遠隔監視の研究

*佐々木 華蓮1、吉田 正2、石塚 知香子1、千葉 敏1 (1. 東工大、2. 東京都市大)

キーワード:原子炉ニュートリノ、ベータ崩壊、核データ、原子炉遠隔監視、保障措置

原子炉ニュートリノとは、原子炉内の核分裂生成物がベータ崩壊することにより生成される反電子ニュートリノで、その数やエネルギースペクトルを計測することで原子炉の運転状況や燃料組成を外部から遠隔監視することが可能とされ、近年保障措置の分野で注目されている。本研究では、総和計算に基づく原子炉ニュートリノ計算手法の開発、そして本手法が原子炉遠隔監視へ応用可能であるか検討を行った。その結果、逆β崩壊反応により検出される反電子ニュートリノのエネルギースペクトルにおける4MeV以下の割合が燃焼度に依存することを手がかりとし、炉内で燃焼中の燃料組成や燃焼度の推定をリアルタイム・遠隔・非破壊で行うことが原理的に可能であると分かった。