2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[26]-[34]

2020年11月7日(土) 09:00 〜 12:20 第III会場

司会:本間 健太郎(東京大学)、鵜飼 孝盛(防衛大学校)

09:40 〜 10:00

[28] 配電網維持管理の観点からのオフグリッドの効果

○渡司 悠人1、佐野 雅人2、鈴木 勉2、大澤 義明2 (1. アクサ生命保険株式会社、2. 筑波大学)

キーワード:オフグリッド、配電網、維持管理コスト、二目的最適化、パレート最適

オフグリッド(独立電源)を導入するにあたり,配電網維持管理コストと,切り離された住民へ電力を供給する独立電源コストとの間にトレードオフが生じる.ここでのオフグリッドとは,電力会社の配電網から完全に分離した電力システムを意味している.本研究の目的は,このトレードオフを二目的最適化問題として定式化し,配電網の電源位置の影響も含めオフグリッド政策を分析することである.第一に,単純な地理条件を想定し,直線モデルを用いて,電源と建物の位置関係からオフグリッドの基本的構造を分析した.第二に,ネットワークモデルを用いて,高速処理の算法を提案するとともに,最適なオフグリッド領域は入れ子構造になることを明らかにした.さらに,現実の電柱と建物データを使用し,この算法をつくば市へ適用して,モデルで得られた知見を解釈した.