2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[63]-[67]

2020年11月7日(土) 13:00 〜 14:40 第V会場

司会:桑野 将司(鳥取大学大学院)、円山 琢也(熊本大学)

13:20 〜 13:40

[64] 再帰ロジット型交通行動モデルを用いたサブスクリプション型MaaSの評価に関する基礎的研究

○田淵 景子1、福田 大輔2 (1. 東京工業大学、2. 東京大学)

キーワード:MaaS、再帰ロジットモデル、交通行動分析、マルチモーダル、サブスクリプション

本研究では,再帰ロジット型交通モデルを用いてサブスクリプション型MaaSの設定を評価する方法を提案した.提案方法は,与えられたMaaSの条件(サブスクリプション型MaaSに含まれる交通手段やその範囲等)に対して,利用者が支払いたいと考える最大の定期利用料金を交通行動理論と整合的に算出し,適切なMaaSの範囲設定と料金水準の関係を定量的に明らかにすることができる.ケース・スタディとして,東京都市圏パーソントリップ調査データを用いてマルチモーダル再帰ロジット交通行動モデルのパラメータ推定を行い,良好な結果を得られたことを確認した.その上で,構築したモデルを東京都市圏の特定地域に適用してMaaS導入評価のシミュレーションを行ったところ,MaaS導入前の現状の交通サービスの料金設定と比べて,MaaS導入後には妥当な許容定額料金が算出されることを確認した.これにより提案する評価手法に一定程度の妥当性があることを明らかにした.