2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[90]-[100]

2020年11月8日(日) 13:00 〜 17:00 第I会場

司会:梅本 通孝(筑波大学)、馬場 美智子(兵庫県立大学大学院)、客野 尚志(関西学院大学)

14:00 〜 14:20

[93] 水害リスクを踏まえた都市づくりにおける洪水浸水想定区域の活用可能性と課題

○中野 卓1、木内 望1 (1. 国立研究開発法人建築研究所)

キーワード:浸水リスク、土地利用規制、ハザードマップ、減災、水害統計調査

気候変動により水害リスクが益々高まる中、都市計画分野においても浸水可能性の高い地域の土地利用規制や誘導等を含む水害対策の検討を迫られている。水害リスクを都市づくりで考慮する際に、今日では水防法に基づく洪水浸水想定区域が広く利用されるが、同区域は住民避難の観点から作成され、災害予防を目的とした土地利用の誘導等への活用を目的としたものでない。そこで、本稿では、作成方法と実際の指定状況から浸水想定区域の性格を整理すると共に、地理情報データを用いた浸水想定区域と都市計画の区域・人口集中地区等の重複関係、水害統計調査基本表から洪水による被害実績と浸水想定区域との対応状況を解析し、その結果を踏まえ、土地利用規制・誘導に向けた水害リスク情報としての浸水想定区域の活用可能性と課題を検討した。