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[72] 静岡県掛川市の住宅団地における住宅用太陽光発電の導入要因
-住宅・周辺環境の特性に着目して
キーワード:住宅用太陽光発電、住宅団地、建築協定、ロジスティック回帰分析
掛川市の住宅団地を対象に、住宅用太陽光発電の導入要因を明らかにした。先行研究では住民、住宅、周辺環境の特性が導入要因とされるが、相互に関連しており、どの要因が真に影響しているかが不明であった。そこで、これらの特性の同質性が高い住宅団地をあえて選び、この点を明らかにする。また、近隣町丁目との比較により、結果の頑健性も検証した。屋根に関する建築協定のある戸建住宅団地内の全住宅1,327軒を分析した結果、建物が低いほど、建替、新築といった建物形状の変化がある場合に住宅用太陽光発電が導入され、特に面積の広い新築住宅に導入されている傾向がみられた。次に、住宅団地外の住宅を追加した1,971軒を分析した結果、建物の高さが低い場合、建替、新築の場合、建築協定の対象外の場合、面積の狭い新築住宅で住宅用太陽光発電が導入されていた。団地内外で共通して、建物の高さが低くとも、建物形状の大きな変化が太陽光発電の導入につながっていた。住宅団地内の住宅用太陽光発電の導入要因は、周辺環境の特性は有意な関係性が見られず、建物形状の変化(建替、新築)や建物の高さ、面積といった住宅の特性と判明した。