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[31] 集約型都市政策下での食料品店舗への近接性の時系列変化
-富山市を事例に
キーワード:コンパクトシティ政策、アクセシビリティ、公営住宅、スーパーマーケット
各地で推進されているコンパクトシティ化は、人々の買い物環境に少なからず影響を与えると考えられる。本研究では、集約型都市構造推進下における誘導区域内外での買い物環境の時系列変化と、その空間的差異の実態を解明するため、富山市を対象に全居住者、高齢者、公営住宅居住者の三者について、スーパーマーケットへの近接性の変化を道路距離に基づき分析した。結果、以下の5点が明らかになった。1)市全体に加え市内の居住誘導区域においても近接性低下が見られる。2)高齢者の近接性低下は市全体より顕著であり、2021年時点では高齢者は近接性が比較的低い地域に居住する傾向にある。3)公営住宅居住者の近接性も大きく低下しており、2021年時点での近接性は市全体の平均と同程度である。4)近接性低下はスーパーマーケットの立地変化によりもたらされている。5)店舗の出退店は周辺人口の増減と相関している。