2023年度全国大会(第58回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[55]-[61]

2023年11月11日(土) 09:40 〜 12:10 第VI会場 (A棟 G31教室)

司会:村上 しほり(大阪公立大学)、神山 藍(東洋大学)、籾山 真人(東京女子大学)、中島 伸(東京都市大学)

10:20 〜 10:40

[57] 空間の残存と悲劇の記憶の継承の関係についての考察

-空間の保存プロセスに着目して

○筈谷 友紀子1、阿部 大輔2 (1. 株式会社 地域計画建築研究所、2. 龍谷大学政策学部)

キーワード:悲劇の記憶、記憶の継承、遺産の保存、保存プロセス

本研究では、悲劇の遺産の保存プロセスを明らかにし、様々な主体による悲劇の記憶の継承活動の展開を整理した。悲劇の遺産の保存にあたっては、その過程で一元化できない両義的で多様な空間への評価や解釈が関係主体によって導かれ前景化される。また、悲劇の記憶の継承においては“よすが”としての空間が希求される。保存された空間は観光や訪問学習という手法を通じて、地域を超えた悲劇の記憶の継承を可能とし、将来に渡って議論を喚起する可能性を残す。