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[213] 水災害リスク低減に向けた居住移転誘導事業に関する費用便益分析
-神戸市におけるケーススタディ
キーワード:水災害リスク、水災害被災前移転、宅地嵩上げ、ヘドニック法、費用便益分析
本研究の目的は、費用便益分析を通じて水災害被災前の居住移転誘導事業の評価を検証すること及び、地域特性と純便益の関係を明らかにすることの2点である。水災害被災前の居住移転の事例はほぼ無い。地域特性が事業効果に与える影響を検証することは、この居住移転誘導事業の発展に寄与するだろう。居住移転誘導事業は移転補助事業と嵩上げ事業の2つの柱を持つ。結果は、洪水浸水想定区域内の地価と住宅量が事業の効果に影響を与える可能性があることを示している。高地価の地域を移転元又は移転先とする本事業は実現不可能であり、妥当性が無い。移転補助事業による純便益が負の地域は、嵩上げ事業による純便益が高い地域と組み合わせる必要がある。