2023年度全国大会(第58回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[75]-[82]

2023年11月12日(日) 09:00 〜 11:50 第I会場 (A棟 G19教室)

司会:本間 裕大(東京大学)、田中 健一(慶應義塾大学)、関口 達也(京都府立大学)、沖 拓弥(東京工業大学)

09:00 〜 09:20

[75] 用途地域が市街化区域の利便性と快適性に及ぼす影響に関する研究

-山形県鶴岡市中心部の市街化区域を事例として

○佐藤 康一1 (1. 東北公益文科大学庄内・地域デザイン研究所)

キーワード:用途地域、路線型用途地域、市街化区域、利便性、快適性、徒歩圏カバー率

本研究は、人口減少社会において、一定のエリアに人口密度を維持することにより、生活サービスを持続的に確保する動きに対して、人口密度に拠らない都市機能の配置を誘導する用途地域の視点から、商業施設、医療施設、教育施設、児童福祉施設、官公庁施設、文化施設、公園施設の立地状況を分析し、市街化区域の利便性と快適性を明らかにすることを目的とした。利便性については、用途地域又は路線型用途地域により施設が誘導されたという仮定の下、市街化区域の施設の徒歩圏カバー率で捉えた。また、快適性については、各用途地域が目的としている「環境の保護」「利便の増進」の視点で、施設の立地誘導との関係から定量的又は定性的に捉えた。商業施設では、近隣的店舗の徒歩圏カバー率が75.5~90.2%、商業施設以外では、医療施設、教育施設、児童福祉施設が71.6~96.3%と高い値を示し、利便性が高いことを明らかにした。各用途地域において、高い誘導性を示した施設を基に、住居専用系、住居系用途地域では環境の保護の視点で、商業系用途地域では利便の増進の視点で、快適性が確保されていることを明らかにした。