[P1-25] Learning of false information that is contradict with stored knowledge and attention to the information
Keywords:semantic memory, Moses illusion, knowledge neglect
意味記憶に関する近年の研究では,事実と異なる誤情報に触れることで,誤りだと知っているにも関わらず,それを正しい情報として想起しやすくなることが報告されている(Bottoms et al, 2010)。これを踏まえ本研究では,こうした既有知識に反する誤りの学習が,学力テスト等の正誤判断問題に相当する刺激・課題(例:ニュートンはピサの斜塔で落体の実験を行った→×)を用いた場合でも生じるかを検討した。またその際,誤りを含む文の正誤判断をする条件と,単にそれを読む条件とを設けて,文中の誤りに注意を向けることが誤りの学習に与える影響も検討した。実験の結果,誤りを含む文の正誤判断により,既有知識に反する誤りの学習が生起することが確認され,この現象が一般性の高いものであることが示された。また,誤りの学習は読み条件でも正誤判断条件と同程度に見られ,誤りに対する注意は誤りの学習に影響しないことが示唆された。
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