[P2] ポスター発表2：知覚・注意

[P2-01] 嗅覚的手がかりによる無意図的想起におけるポジティビティ効果の検討

*山本 晃輔¹ (1. 大阪産業大学)

キーワード：嗅覚的手がかり、無意図的想起、ポジティビティ効果

高齢者では若年者と比較してポジティブな内容の記憶が多く想起される現象は，ポジティビティ効果と呼ばれ，注目されている。本研究では，嗅覚的手がかりによる無意図的想起に焦点をあて，自伝的記憶のポジティビティ効果について検討した。若年者と高齢者それぞれ200名に日誌法を依頼し，日常生活の中で嗅覚的手がかりによって無意図的に自伝的記憶が想起された場合に，その内容の記述や記憶の感情度評定等を求めた。その結果，若年者，高齢者ともにポジティブな自伝的記憶がネガティブやニュートラルな記憶よりも優位に想起され，また，高齢者の方が若年者よりもその傾向が顕著であった。すなわち，嗅覚刺激による無意図的想起事態においてもポジティビティ効果が確認された。