日本認知心理学会第17回大会

講演情報

ポスター発表

[P2] ポスター発表2:知覚・注意

2019年5月25日(土) 14:00 〜 16:00 セミナー室 (東館2階)

[P2-13] 視野制限事態における後方空間に対する注意配分

*木村 貴彦1、長岡 裕子2、篠原 一光3、北村 昭彦3、紀ノ定 保礼4 (1. 関西福祉科学大学健康福祉学部、2. 大阪大学人間科学部、3. 大阪大学大学院人間科学研究科、4. 静岡理工科大学情報学部)

キーワード:注意、視野制限、鏡

我々はこれまでに前方の現実空間と鏡を介した後方空間に対する注意配分特性を検討してきた.本研究では,ゴーグルを着用した視野制限事態で前方と後方の空間に対する注意配分に違いがみられるのかどうかについて検討を行った.標的刺激が固視点の手前か奥のいずれに提示されるかについて標的刺激に先行した空間手がかりが提示された.標的刺激は固視点の手前と奥の異なる奥行き位置に2箇所ずつ,合計4箇所に配置された.課題は空間手がかりに従って注意を配分し,標的刺激を検出したらできるだけ速く正確にテンキーの指定されたボタンを押すことであった.結果,空間手がかりの妥当性について,手がかりが正しい条件よりも誤っている条件の反応時間が遅延することが示されたが,現実空間と鏡空間に違いはみられなかった.これらのことから奥行き手がかりの利用が制限された事態での前方空間と鏡を介した後方空間では同様に注意が制御されることが示唆された.

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