日本認知心理学会第17回大会

講演情報

ポスター発表

[P2] ポスター発表2:知覚・注意

2019年5月25日(土) 14:00 〜 16:00 セミナー室 (東館2階)

[P2-23] 空間周波数がグループの平均方位知覚に与える影響

*竹林 ひかり1、齋木 潤1 (1. 京都大学)

キーワード:アンサンブル知覚、空間周波数、平均方位

物体群の平均的特徴を瞬時に把握する現象はアンサンブル知覚と呼ばれ、平均の方位,大きさ,色合い,人間の平均表情までもが、高い精度で知覚できることが報告されている。しかし、アンサンブル表象の生成機序については充分に検討されていない。物体個々の特徴量を抽出、統合し、直接的に表象されるのか、または低空間周波数成分のような大域的な情報と、物体群の推定個数情報から間接的に表象されるのかは明らかでない。本研究では、円形配置した8個のガボールパッチの平均方位を答える際、それらの空間周波数を操作し、報告される平均方位の精度を確かめた。8個全てが低空間周波数(0.8cpd)または高空間周波数(3cpd)である条件と、高低二種類のものを4個ずつ混ぜた混合条件を被験者内要因としてテストした結果、8個全てが低空間周波数から成る条件で有意に精度が高かった。これより、アンサンブル知覚は大域的な情報を用いて間接的に表象されることが示唆された。

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