[P3-03] 顔の親近性がβ律動に与える影響
-簡易脳波計による計測-
キーワード:簡易脳波計、顔、親近性
Emotiv EPOC+は約20万円程度と安価な簡易脳波計であり、トリガ信号のための物理ポートを持たないためトリガ時刻の正確性に問題を抱えるが、一部の電極をトリガ用に改造するなどの対処により研究グレードの脳波計と同様のERPが計測可能であることが報告されている。本研究では、無改造のEmotiv EPOC+で記録されたトリガをそのまま用いて、顔の親近性の違いによる効果を認められるか検討した。ERP解析の結果、条件間の違いは認めなかったものの、N170成分およびN250成分の波形自体は認められており、トリガ時刻の補正なしでもEmotiv EPOC+でERP計測が可能なことが示された。また、主に前頭葉の電極において、親近性が低い条件でより大きな8~30HzのERD(事象関連脱同期)を認めた。これは、実験参加者が親近性の低い顔に対してより多くの視覚的注意を向けたことを反映している可能性がある。以上の結果は、無改造のEmotiv EPOC+でもある程度の信頼性で脳波計測・解析が行えることを示唆する。
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