日本認知心理学会第17回大会

講演情報

ポスター発表

[P3] ポスター発表3:感情・動機づけ・社会的認知・言語・思考

2019年5月26日(日) 10:00 〜 12:00 セミナー室 (東館2階)

[P3-15] 時間制限による文脈効果への影響

*菊地 学1、千葉 元気2 (1. 目白大学人間学部、2. 心理芸術人文学研究所)

キーワード:文脈効果、時間制限、意思決定

2属性3選択肢意思決定において,第3選択肢が2属性両方において第1選択肢よりもやや劣るならば,第1選択肢の選好比率が増加する魅力効果や,第1選択肢が第2選択肢と第3選択肢の中間にある場合,第1選択肢の選好比率が増加する効果などが文脈効果の一つである。この文脈効果は,制限時間を設けることで減少することが示された。本研究では,意思決定中の情報探索に対し時間的な操作(時間制限)を段階的に行い,情報探索・処理の段階と選好形成の関係を体系的に理解することを目的とした。段階的に時間制限を行った結果,魅力効果では制限時間4秒で魅力効果が示された(F(2,90)=17.02,p<.001,多重比較p=.011)が,妥協効果では制限時間8秒で妥協効果が示された(F(2,90)=17.02,p<.001,多重比較p=.048)。このことから,魅力効果と妥協効果とでは情報探索に違いがある可能性が示された。情報探索に関しては眼球運動を測定している。発表では探索の違いについて報告する。

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