[PB060] あるプロスポーツの選手を目指す青年の自立的価値追求
Keywords:自立, 価値追求, 自分づくり
【問題】有名なプロスポーツ選手の成長過程についての著述はあるが,一般の青年がプロスポーツの選手になることを目指して頑張る,その時々における心の構造やその変化を追求しての研究は宮野のものを除いて見当たらない。
本青年は試合に出場するも十分な成果が得られず,試合で通用する課題の達成に日々挑んでいる。自分づくりを試み,問題を乗り越えていく力が青年に内在すると仮定し,本青年の自立についての心の構造とその変化の探求を試みる。
【方法】1)本研究はSprangerの了解に則る。2)対象は男子学生(青年)である。3)指導・研究期間は2013年4月より2014年3月末まで。4)観察・指導の場は教室など。5)本学倫理委員会の承認を得て本研究に取り組んできた。
【了解的探求】宮野の求めに応じ,自己について記述(4月):本青年は「…(本スポーツ)をしていて…能力があると思います。…(本スポーツのある課題においては)少し、安定していないが努力していきたい…(本スポーツの別の課題)には自信があり…しっかりとできると思います(。)…自分は、やりたい事をやって、しっかりと社会にこうけんできるようにやっていきたい…。…。困ったことはありません…1度決めた事は…やりとげると思います。行動は…自分から、相手に頼らず積極的に動いていくタイプだと思います。…」と記述。勉学や部活に頑張っており,「困ったことはありません」と記述している。
宮野の求めに応じ,部活を振り返っての記述( 5月):「小学3年から…(本スポーツ)を始めた。初めて…をした時はなんにもできなくて、つまらないし、辛い事などが多かった。…まわりの人が頑張っているのを見て自分は負けたくないと想う気持ちになりとてもやる気になった(。)中学になり夢ができた。その夢に向かい…(本スポーツ)に取り組んだ。そして高校になり…(高校日本一を決める大会への出場権を得るための試合で)後(あと)1歩の所で負け…。…自分の中では、悔しいけれど、3年間…とても良い経験ができた。…大学になるとレベルが違う…。」と記述。この記述からは,本青年がこのスポーツにおいて価値を追求するようになっていく過程が明白である。
個人的価値体系について自己の問い直しを促す(5月):本課題について説明。本青年は宮野の求めに応じ,「壁⇒自分は高校まで…(本スポーツ)をしてたくさんのスランプなどがあったが、大学に入学して、色々生活や、…(本スポーツ)に関する事がすごくレベルも上がり、試合にでても結果がでず大学…(本スポーツ)という壁にぶつかっている。そのため今は絶対我慢して、努力してまた花が咲く様に頑張っていきたい。職業選択…プロ(…)選手になりたい…。」と記述。この記述を読むと価値追求の壁を,努力して乗り越えようという本青年の意気が伝わってくる。
学業の夏休みを振り返る(9月):本青年は「…(部活)をして過ごすことが毎日…。たまにoffがあり、外出して遊ぶ事はできた。ある意味いい夏休みを送ることができた。」と記述。ここに本青年のプラス思考面を読み取った。
プロの選手を目指す姿勢の問い直しを求めて(11月):橋本和恵氏の記事(2013年11月18日付朝日新聞朝刊)について意見の記述を求めた。本青年は「基礎的な力の蓄積の上に真実を求める鋭い目と人生への真剣な取り組みが、要求されるのである(。)」と記述。宮野は,この記述に本青年の部活における姿勢を読み取った。
宮野の求めに応じ,現在までの部活を振り返る(11月):本青年は「…リーグ戦など自分が、任されている試合で結果がでなかった事。自分の課題(が)なにかはっきりしていな(か)った。(…。)新人戦は先発で(で)たが、…でミスしてしまい、自分(の)せいで負け…。課題として…強化(を)毎日行ってきた。これでプロになれるかなど不安になった。今後冬にしっかりと自分の課題を磨き、春のリーグ戦で今年残せなかった結果を残していきた(い)。またスタメンででれるような力をつけていく。」と記述。この記述を読むと,部活動についての反省と,春のリーグ戦に備えて自己の課題を磨こうとの決意が伝わってくる。
本発表の確認,面談を行う(2014年1月):工夫し,課題を達成…したい,と本青年は語った。
本青年はいずれの価値追求の道をすすむにせよ自己を磨き,課題の達成に取り組む青春を送ると,宮野は確信する。(2014年4月14日,本青年による,本稿の基盤となる草稿の承認を得た。本青年は選手として頑張っている。)
本青年は試合に出場するも十分な成果が得られず,試合で通用する課題の達成に日々挑んでいる。自分づくりを試み,問題を乗り越えていく力が青年に内在すると仮定し,本青年の自立についての心の構造とその変化の探求を試みる。
【方法】1)本研究はSprangerの了解に則る。2)対象は男子学生(青年)である。3)指導・研究期間は2013年4月より2014年3月末まで。4)観察・指導の場は教室など。5)本学倫理委員会の承認を得て本研究に取り組んできた。
【了解的探求】宮野の求めに応じ,自己について記述(4月):本青年は「…(本スポーツ)をしていて…能力があると思います。…(本スポーツのある課題においては)少し、安定していないが努力していきたい…(本スポーツの別の課題)には自信があり…しっかりとできると思います(。)…自分は、やりたい事をやって、しっかりと社会にこうけんできるようにやっていきたい…。…。困ったことはありません…1度決めた事は…やりとげると思います。行動は…自分から、相手に頼らず積極的に動いていくタイプだと思います。…」と記述。勉学や部活に頑張っており,「困ったことはありません」と記述している。
宮野の求めに応じ,部活を振り返っての記述( 5月):「小学3年から…(本スポーツ)を始めた。初めて…をした時はなんにもできなくて、つまらないし、辛い事などが多かった。…まわりの人が頑張っているのを見て自分は負けたくないと想う気持ちになりとてもやる気になった(。)中学になり夢ができた。その夢に向かい…(本スポーツ)に取り組んだ。そして高校になり…(高校日本一を決める大会への出場権を得るための試合で)後(あと)1歩の所で負け…。…自分の中では、悔しいけれど、3年間…とても良い経験ができた。…大学になるとレベルが違う…。」と記述。この記述からは,本青年がこのスポーツにおいて価値を追求するようになっていく過程が明白である。
個人的価値体系について自己の問い直しを促す(5月):本課題について説明。本青年は宮野の求めに応じ,「壁⇒自分は高校まで…(本スポーツ)をしてたくさんのスランプなどがあったが、大学に入学して、色々生活や、…(本スポーツ)に関する事がすごくレベルも上がり、試合にでても結果がでず大学…(本スポーツ)という壁にぶつかっている。そのため今は絶対我慢して、努力してまた花が咲く様に頑張っていきたい。職業選択…プロ(…)選手になりたい…。」と記述。この記述を読むと価値追求の壁を,努力して乗り越えようという本青年の意気が伝わってくる。
学業の夏休みを振り返る(9月):本青年は「…(部活)をして過ごすことが毎日…。たまにoffがあり、外出して遊ぶ事はできた。ある意味いい夏休みを送ることができた。」と記述。ここに本青年のプラス思考面を読み取った。
プロの選手を目指す姿勢の問い直しを求めて(11月):橋本和恵氏の記事(2013年11月18日付朝日新聞朝刊)について意見の記述を求めた。本青年は「基礎的な力の蓄積の上に真実を求める鋭い目と人生への真剣な取り組みが、要求されるのである(。)」と記述。宮野は,この記述に本青年の部活における姿勢を読み取った。
宮野の求めに応じ,現在までの部活を振り返る(11月):本青年は「…リーグ戦など自分が、任されている試合で結果がでなかった事。自分の課題(が)なにかはっきりしていな(か)った。(…。)新人戦は先発で(で)たが、…でミスしてしまい、自分(の)せいで負け…。課題として…強化(を)毎日行ってきた。これでプロになれるかなど不安になった。今後冬にしっかりと自分の課題を磨き、春のリーグ戦で今年残せなかった結果を残していきた(い)。またスタメンででれるような力をつけていく。」と記述。この記述を読むと,部活動についての反省と,春のリーグ戦に備えて自己の課題を磨こうとの決意が伝わってくる。
本発表の確認,面談を行う(2014年1月):工夫し,課題を達成…したい,と本青年は語った。
本青年はいずれの価値追求の道をすすむにせよ自己を磨き,課題の達成に取り組む青春を送ると,宮野は確信する。(2014年4月14日,本青年による,本稿の基盤となる草稿の承認を得た。本青年は選手として頑張っている。)