[PG076] 福祉系大学生へのアクティブ・ラーニング手法を用いたキャリア教育の効果
Keywords:キャリア教育, インターンシップ, アクティブ・ラーニング
1.問題と目的
福祉系大学におけるキャリア教育について,自由記述データに対する KJ 法による分類と分析で検討を行った。近年,福祉系大学に限らず全ての大学においてキャリア教育がより重要となっている。中央教育審議会答申「今後のキャリア教育・職業教育の在り方について」(平成23年 1 月31日)では,キャリア教育が,「一人一人の社会的・職業的自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育」であると定義された。さらに,平成23年 4 月 1 日には大学設置基準が改正され,「社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を培うための体制」が追加され「大学は,当該大学及び学部等の教育上の目的に応じ,学生が卒業後自らの資質を向上させ,社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を,教育課程の実施及び厚生補導を通じて培うことができるよう,大学内の組織間の有機的な連携を図り,適切な体制を整えるものとする。」と規定されている。こうした中で,大学においては,社会的・職業的自立に関する指導について,教育課程を通じてそれぞれの個性・特色や学問分野に応じた取組を行うほか,学生に対する各種の職業意識の形成や就職支援を行うことが求められている。
またアクティブ・ラーニングの手法は,学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称で「学修者が能動的に学修することによって,認知的,倫理的,社会的能力,教養,知識,経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習,問題解決学習,体験学習,調査学習等が含まれるが,教室内でのグループ・ディスカッション,ディベート,グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。」(文部科学省)とされている。近年,キャリア教育を始め初年次教育や専門教育の中で効果的な教育方法として取り入れられている。
本稿では,福祉系大学の大学生を対象にしたアクティブ・ラーニング手法を用いたキャリア教育の効果ついて検討することを目的に,福祉系団体・企業の外部講師による授業におけるグループ・ディスカッションやグループ・ワーク等のアクティブ・ラーニングの実施後の学生の学習内容についてその特徴を明らかにする。
2.方法
2.1対象
対象者は社会福祉士養成を行っている首都圏私立大学の福祉系学科の2年生である。人数や属性は表1のとおりある。
2.2方法
キャリア教育関連の演習授業の履修者に授業終了後に記入用紙を配布して,自由記述で学んだこと・感想を記述してもらい回収を行った。講義は福祉系の団体や企業の外部講師による講義およびグループワーク・ディスカッション等である。講義終了後,学生は体験学習として講義を行った福祉系の団体や企業における職場見学・体験を1か所以上で行う流れとなっている。
3.結果と考察
回収した自由記述の内容について, KJ 法(川喜多1967,川喜多1970)に従って分類,分析を行った。分類,生成した6つの大カテゴリー間の関係性について,図式化したものを図1に示す。
福祉系大学におけるキャリア教育について,自由記述データに対する KJ 法による分類と分析で検討を行った。近年,福祉系大学に限らず全ての大学においてキャリア教育がより重要となっている。中央教育審議会答申「今後のキャリア教育・職業教育の在り方について」(平成23年 1 月31日)では,キャリア教育が,「一人一人の社会的・職業的自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育」であると定義された。さらに,平成23年 4 月 1 日には大学設置基準が改正され,「社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を培うための体制」が追加され「大学は,当該大学及び学部等の教育上の目的に応じ,学生が卒業後自らの資質を向上させ,社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を,教育課程の実施及び厚生補導を通じて培うことができるよう,大学内の組織間の有機的な連携を図り,適切な体制を整えるものとする。」と規定されている。こうした中で,大学においては,社会的・職業的自立に関する指導について,教育課程を通じてそれぞれの個性・特色や学問分野に応じた取組を行うほか,学生に対する各種の職業意識の形成や就職支援を行うことが求められている。
またアクティブ・ラーニングの手法は,学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称で「学修者が能動的に学修することによって,認知的,倫理的,社会的能力,教養,知識,経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習,問題解決学習,体験学習,調査学習等が含まれるが,教室内でのグループ・ディスカッション,ディベート,グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。」(文部科学省)とされている。近年,キャリア教育を始め初年次教育や専門教育の中で効果的な教育方法として取り入れられている。
本稿では,福祉系大学の大学生を対象にしたアクティブ・ラーニング手法を用いたキャリア教育の効果ついて検討することを目的に,福祉系団体・企業の外部講師による授業におけるグループ・ディスカッションやグループ・ワーク等のアクティブ・ラーニングの実施後の学生の学習内容についてその特徴を明らかにする。
2.方法
2.1対象
対象者は社会福祉士養成を行っている首都圏私立大学の福祉系学科の2年生である。人数や属性は表1のとおりある。
2.2方法
キャリア教育関連の演習授業の履修者に授業終了後に記入用紙を配布して,自由記述で学んだこと・感想を記述してもらい回収を行った。講義は福祉系の団体や企業の外部講師による講義およびグループワーク・ディスカッション等である。講義終了後,学生は体験学習として講義を行った福祉系の団体や企業における職場見学・体験を1か所以上で行う流れとなっている。
3.結果と考察
回収した自由記述の内容について, KJ 法(川喜多1967,川喜多1970)に従って分類,分析を行った。分類,生成した6つの大カテゴリー間の関係性について,図式化したものを図1に示す。