[PC075] 友人関係における「受容性」に関する研究
他者との関わり経験,興味・関心,知識との関連
Keywords:受容性, 排他性, 友人関係
【問題と目的】
本研究では,異質な特徴を持った他者であっても受け入れようとする「受容性」に焦点を当て,様々な他者との関わり経験,興味・関心の広さ,知識の広さがそれに与える影響について検討した。
【方 法】
1.対象:小学校5年生86名(男子43名,女子43名)と中学校2年生112名(男子42名,女子53名)。2.実施時期:2014年12月。3.質問紙:質問紙は以下の質問紙群から構成されていた。(1)他者との関わりの経験に関する7項目,(2)興味・関心の広さに関する5項目,(3)友人などに対する重要度に関する5項目,(4)知識の広さに関する5項目,(5)対人関係における「受容性」に関する10項目,(6)友人関係における「排他性」に関する9項目。このうち(1)は4段階,(2),(3),(4),(5),(6)は5段階で評定するように求めた。
【結 果】
1.受容性について:学年と性別を要因とする2(小5・中2)×2(男子・女子)の2要因分散分析を行った。結果,性別の主効果のみが見られた(F(1,177)=8.85, p<.01)。よって,女子の方が男子よりも受容性得点が有意に高いことが示された。
2.受容性と他者との関わりの経験について:t検定の結果,他者との関わり経験高群の方が,低群より有意に受容性得点が高いことが示された(t(179)=3.12, p<.01)。
3.受容性と興味・関心の広さについて:t検定の結果,興味・関心得点高群の方が,低群より受容性が有意に高いことが示された(t(179)=5.61, p<.01)。
4.受容性と知識の広さについて:t検定の結果,知識得点高群の方が低群に比べて有意に受容性得点が高いことが示された(t(179)=2.02, p<.05)。
【考 察】
本調査によって,日常生活において様々な他者と関わる機会の多い児童・生徒は自分とは異なる特徴を持った他者に対して否定的な感情を持ちにくくなり,相手を受け入れる気持ちが高まることが示唆された。また,幅広い関心を持っていること,幅広い知識を持っていることも受容性を高める要因であることが示された。よって,多くのことに興味を持っていたり,正しい知識を持っていると,他者に対して開放的になり,受容性が高まることが示唆された。
本研究では,異質な特徴を持った他者であっても受け入れようとする「受容性」に焦点を当て,様々な他者との関わり経験,興味・関心の広さ,知識の広さがそれに与える影響について検討した。
【方 法】
1.対象:小学校5年生86名(男子43名,女子43名)と中学校2年生112名(男子42名,女子53名)。2.実施時期:2014年12月。3.質問紙:質問紙は以下の質問紙群から構成されていた。(1)他者との関わりの経験に関する7項目,(2)興味・関心の広さに関する5項目,(3)友人などに対する重要度に関する5項目,(4)知識の広さに関する5項目,(5)対人関係における「受容性」に関する10項目,(6)友人関係における「排他性」に関する9項目。このうち(1)は4段階,(2),(3),(4),(5),(6)は5段階で評定するように求めた。
【結 果】
1.受容性について:学年と性別を要因とする2(小5・中2)×2(男子・女子)の2要因分散分析を行った。結果,性別の主効果のみが見られた(F(1,177)=8.85, p<.01)。よって,女子の方が男子よりも受容性得点が有意に高いことが示された。
2.受容性と他者との関わりの経験について:t検定の結果,他者との関わり経験高群の方が,低群より有意に受容性得点が高いことが示された(t(179)=3.12, p<.01)。
3.受容性と興味・関心の広さについて:t検定の結果,興味・関心得点高群の方が,低群より受容性が有意に高いことが示された(t(179)=5.61, p<.01)。
4.受容性と知識の広さについて:t検定の結果,知識得点高群の方が低群に比べて有意に受容性得点が高いことが示された(t(179)=2.02, p<.05)。
【考 察】
本調査によって,日常生活において様々な他者と関わる機会の多い児童・生徒は自分とは異なる特徴を持った他者に対して否定的な感情を持ちにくくなり,相手を受け入れる気持ちが高まることが示唆された。また,幅広い関心を持っていること,幅広い知識を持っていることも受容性を高める要因であることが示された。よって,多くのことに興味を持っていたり,正しい知識を持っていると,他者に対して開放的になり,受容性が高まることが示唆された。