The 60th Annual Meeting of the Japanese Association of Educational Psychology

Presentation information

ポスター発表

[PF] ポスター発表 PF(01-71)

Sun. Sep 16, 2018 4:00 PM - 6:00 PM D203 (独立館 2階)

在席責任時間 奇数番号16:00~17:00 偶数番号17:00~18:00

[PF25] 小学5年生のモニタリング方略トレーニング

幾何的図形問題解決

肥沼章彦 (早稲田大学)

Keywords:モニタリング方略, 学習方略, 算数不安

問題と目的
 メタ認知方略トレーニングを細分化して研究された報告はない。そこで本論文ではメタ認知方略をモニタリング方略とコントロール方略に分け,モニタリング方略のみに特化して5年生算数授業で習得させるトレーニングをした効果を報告する。

方  法
 対象者はA県の小学校クラス2学級78名であった。彼らクラス単位で介入群(39名)と統制群(39名)に振り分けられた。モニタリング方略トレーニングの前後に学習方略尺度と算数不安尺度のアンケート調査を実施した。なお,統制群には研究終了後に同様のトレーニングを実施した。

結  果
 分散分析の結果,学習方略尺度では「柔軟的」で時期の主効果があり有意差がみられた。また,「認知方略」で介入の主効果と交互作用があり有意差がみられた。算数不安尺度では「問題解決失敗不安」で介入の主効果があり有意差がみられた。「対周囲不安」で交互作用があり有意差がみられた。


考  察
 モニタリング方略トレーニングはと柔軟的方略と認知的方略を向上させる可能性があるといえる。また,モニタリング方略トレーニングは柔軟的問題解決失敗不安と対周囲不安を低減させる可能性が示唆される。以上のことをまとめるとモニタリング方略トレーニングは,算数不安を低減させ,学習方略を向上させる。