日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(人格)

[P] ポスター発表(人格): P227-P233

2020年9月19日~21日

[P231] 非緩和共同性と友人との関わり方との関連

友人数との交互作用に着目して

萩原 千晶1, 小塩 真司2 (1.早稲田大学大学院, 2.早稲田大学)

Keywords:Unmitigated Communion、非緩和共同性、友人関係

本研究の目的は,過保護で侵入的思考を持ち,対人関係の困難を起こしやすい非緩和共同性(Unmitigated Communion;以下UC)と友人関係との関連について,友人数の多寡による交互作用に着目しつつ,探索的に検討することであった。使用尺度は,日本語版改訂非緩和共同性尺度(J-RUCS),現代青年に特有な友人関係に関する尺度で,友人数も尋ねた。分析対象者は,大学生310名(男性114名,女性196名;平均年齢は19.60歳,SD=1.20)であった。J-RUCSは友人関係尺度の「傷つけられ回避」及び「軽躁的関係」因子と有意な正の相関がみられた。また,友人関係尺度の各因子を従属変数にした階層的重回帰分析を行ったところ,「自己閉鎖」因子に対してUC×友人数の交互作用項が有意であった。単純傾斜の検定の結果UCが高い者は,友人数が多いほど,自己閉鎖的な傾向にあることが示された。これらの結果から,UCの友人関係における特徴が明らかにされた。