第34回福島県作業療法学会

シンポジウム

さあ、はじめよう!
生活行為向上マネジメントを活用した臨床実践
座長

 高田 善栄氏 (総合南東北病院)

認定作業療法士,MTDLP指導者,修士(保健医療学)

シンポジスト

 

 矢内 昌子氏 (訪問看護ステーション・エフズ)
 認定作業療法士

 

 遠藤 幹秀氏(星ヶ丘病院)
認定作業療法士,MTDLP指導者

 

 鈴木 優花氏 (総合南東北病院)


  

要旨

 日本作業療法士協会(以下,協会)では,2008年度より地域包括ケアに貢献する作業療法実践のあり方を提示するために,生活行為向上マネジメント(Management Tool for Daily Life Performance: MTDLP)を開発をした.福島県士会(以下,県士会)では,2012年度より県士会内に生活行為向上マネジメント(以下,MTDLP)委員会(現 教育部 生涯教育係)を設置し,基礎研修・実践者研修などの研修を開催しMTDLPの普及・啓発を進めてきた.士会の基礎研修・実践者研修の修了者は,協会の目標値である基礎研修修了者数の60%,実践者研修修了数の30%を超えており,全国的にみてもMTDLPの推進県である.
 また,養成校の教育課程においてもMTDLPの導入がすすめられ,臨床実習指導者講習会の中にもMTDLPの内容が取り入れられている. このように,MTDLPは作業療法士の必須ツールとして着実に卒前・卒後教育に推進されている.
 しかし,臨床実践においては,日々の多忙な業務の中でMTDLPを活用した臨床実践を行うことは,時間を要し苦労するという声を耳にする.また,MTDLPの実践報告の多くは身体障害分野であり,精神障害や発達障害,地域においては,MTDLPを活用した臨床実践のイメージがわかず臨床実践に取り組みにくいことが要因の一つとして考えられる.
 本シンポジウムでは,身体障害・精神障害・地域の分野で活躍する3名のシンポジストに登壇いただき,「MTDLPをどのような対象だと使用しやすいか」, 「MTDLP臨床実践の工夫点」,「MTDLP介入が上手くいかなかった時の対応」などを議論し,明日からのMTDLPを活用した臨床実践の一助になればと思う.
 

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