日本地質学会第128年学術大会

シンポ・セッション紹介

 

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招待講演者の紹介(学会HPへ)
ハイライト​についてそれぞれのシンポジウム・セッションがより盛り上がることを期待して,また,学術大会に不慣れな方(学生など)にわかりやすく情報を提供し,おもしろいサイエンスにひとつでも多く接してもらうことを目的に,「おもしろそう,注目すべき,ぜひ聞いてほしい」発表を世話人に選んでいただき,わかりやすく紹介いただきました.ハイライトは,各講演情報に表記し,さらに学会プレス発表時に報道機関に配布いたします.何らかの理由で学会のプレス推薦候補にならなかった優れた研究が埋もれているかもしれません.そのようなものをできるだけ発掘し,より多くの学術情報を提供したいと考えます.ハイライト情報はきっと皆様のお役に立つと思います.日本最大の「地質学の祭典」をお楽しみください.▶︎ハイライトの一覧はこちら(PDF)
※プログラム講演検索で,タイトル欄に「ハイライト」で検索できます

シンポジウム(1)    
S1.球状コンクリーション    
トピックセッション(7)    
T1.沈み込み帯地震研究... T2.海底地盤変動学のススメ T3.スロー地震
T4.過去の弧-海溝系の復元 T5.文化地質学 T6.学術資料・標本散逸問題
T7.高精度火山噴火史・発達史    
レギュラーセッション(24)    
R1.深成岩・火山岩 R2.岩鉱一般 R3.噴火・火山発達史
R4.変成岩とテクトニクス R5.地域地質・地域層序 R6.ジオパーク
R7.新生代の地質事変記録    
R8.海洋地質 R9.堆積 R10.炭酸塩岩の起源...
R11.石油・石炭地質学 R12.岩鉱の変形と反応 R13.沈み込み帯・陸上付加体
R14.テクトニクス R15.古生物 R16.ジュラ系+
R17.情報地質 R18.環境地質 R19.応用地質
R20.地学教育・地学史 R21.第四紀 R22.地球史
R23.原子力と地球科学 R24.鉱物資源  

*タイトル(和英),世話人氏名・所属,概要を示します.*印は代表世話人(連絡責任者)です.


シンポジウム:1件

S1.球状コンクリーションの科学–理解と応用-

Spherical concretions –understandings and applications-
世話人: 吉田英一*(名古屋大:dora@num.nagoya-u.ac.jp)・長谷川  精(高知大)・勝田長貴(岐阜大)
Convener: Hidekazu Yoshida*(Nagoya Univ.)・Hitoshi Hasegawa(Kochi Univ.)・Nagayoshi Katsuta (Gifu Univ.)
YouTubeライブ配信:9/5(日)9:30  <9/30まで公開中
(注)YouTubeはライアーカイブとしては9/30まで公開中.
(注)大会参加者は,「タイムテーブル」からzoomでセッションに参加可能です.

球状コンクリーションは堆積岩中で形成される球体~楕円 体の岩塊であり,そのサイズは数センチから数メートルと 様々である.主成分はその多くが炭酸カルシウムから構成 されるが,鉄やシリカから成るものも発見されている.こ のうち,炭酸カルシウム(カルサイト)の球状コンクリー ションの多くは,保存良好な化石などの生物の痕跡(化石) を内包している.これまでの研究から,コンクリーション 中のカルサイトは,内包される生物を起源とする炭素成分 と堆積物中の間隙水に含まれる海水中のカルシウムイオン が急速に沈殿反応することで形成されること,そして,こ のカルサイトの急速な沈殿・シーリング反応によって,内 包される化石が長期にわたって保存良好に維持されること が,明らかとなってきた.この急速かつ長期的に安定なシ ーリングプロセスを,地下トンネルなどのコンクリート構 造物修復や石油,CCS及びLPG貯留等大型地下空間に伴う ボーリング孔の長期シーリングといった工学技術に応用す る試みが進められている.また,鉄やシリカコンクリーシ ョンの成因に関する知見も蓄積しつつある.球状鉄コンク リーションは,火星の堆積岩中からも発見され,火星の水 の存在や古環境の理解のみならず,地球外生命探査の観点 からも注目されてきている.本シンポジウムでは,それら の研究成果や最新情報,そして将来的な応用の可能性につ いて紹介する.
招待講演予定者:Prof. Marjorie Chan (ユタ大学), 丸山一平 (名古屋大),城野信一(名古屋大),浅原良浩(名古屋大), 御前明洋(北九州市立自然史・歴史博物館)ほか

トピックセッション:7件

T1.広域観測・微視的実験連携による沈み込み帯地震研究 の新展開 [共催:日本地震学会]

New perspectives of subduction zone earthquake dynamics through experiments acrossscales
世話人:木下正高*(東京大;masa@eri.u-tokyo.ac.jp)・河 野義生(愛媛大)・荒木英一郎(JAMSTEC)・北島弘子 (Texas A&M Univ.)
Convener: Masataka Kinoshita* (Univ. of Tokyo), Yoshio Kono (Ehime Univ.), Eiichiro Araki (JAMSTEC), Hiroko Kitajima (Texas A&M Univ.
沈み込み帯のプレート境界で発生する巨大地 震は,現象としての理解は相当に進展した.一方,地震の 開始・成長過程や原動力など,時空的に10桁も異なる現象 が相互作用する地震のメカニズムを包括的に解明するため には,地震学のみでは限界がある.実証科学としての地震 予測を可能にするステップとして,ネットワーク観測網に よる地震発生場の広域観測,超深度掘削による地震断層・ プレート物質の採取・現場計測,そして量子ビーム高圧実 験による破壊開始過程の再現・観察,が協働し,プレート レオロジーから素過程にまたがる現象の動的描像に挑戦す る.日本学術会議の「大型研究計画マスタープラン2020」 に提出した計画をベースに学際的に議論を深めるが,海陸 ネットワーク,地震発生帯などの掘削,破壊実験,量子ビ ーム実験,破壊過程理論など,地震発生やプレートレオロ ジーに関わる観測・理論からの発表を歓迎する.

T2.続・海底地盤変動学のススメ[共催:海底地質リスク評価研究会]

Submarine Mass Movements and Their Consequences
世話人:世話人: 川村喜一郎( 山口大;kiichiro@yamaguchi-u.ac.jp)・北村有迅(鹿児島大)・成瀬 元(京都大)・山崎 秀策(土木研究所)
Convener: Kiichiro Kawamura (Yamaguchi Univ.), Yujin Kitamura (Kagoshima Univ.), Hajime Naruse (Kyoto Univ.), Shusaku Yamazaki (Public Works Research Inst.)

大規模な海底地すべりは,きわめて大きな津 波を引き起こすことが指摘されているが,その実体は良く わかっていない.たとえ大規模な地すべりでなくとも,洋 上風力発電所,原子力発電所などの沿岸構造物や海底ケー ブルなどの海底敷設物へ被害や石油などの海底資源開発へ の影響が懸念されている.日本列島は,巨大地震が頻発す るプレート収束帯であり,海底地すべりのリスクは避けて 通れない.また,台風も来襲することから,沿岸域での海 底地すべりの発生要因は,地震だけでなく,気象も発生要 因として容易に想定される.変動帯でなおかつ温暖帯での 海底地すべり科学の先鞭をつけ,世界をリードしていくた めに本シンポジウムを企画した.幅広い分野の関係者,そ して多くの若者にも参集してもらいたい.
招待講演予定者:馬場俊孝(徳島大:非会員)・松山昌史 (電中研:非会員)

T3. スロー地震に関する地質学的・実験的・地震学的研究の連携と進展

Collaboration and advance of geological, experimental, and seismological research on slow earthquakes
世話人: 氏家恒太郎*( 筑波大;kujiie@geol.tsukuba.ac. jp)・ウォリス サイモン(東京大)・平内健一(静岡大)・ 岡崎啓史(JAMSTEC)
Convener: Kohtaro Ujiie* (Univ. of Tsukuba), Simon Wallis (Univ. of Tokyo), Ken-ichi Hirauchi (Shizuoka Univ.), Keishi Okazaki (JAMSTEC)

沈み込み帯における地震・測地観測により,断層がゆっくりすべることで発生するスロー地震が次々と報告され,巨大地震との関連が注目されている.近年,スロー地震を対象とした地質学的・実験的研究が進展し,スロー地震を引き起こす物質,スロー地震を特徴づける変形様式・変形機構・摩擦特性・水理特性が詳しく検討されている.本トピックセッションは,南海トラフと日本海溝における地震・測地観測から明らかになったスロー地震像と地質学的・実験的研究から得られたスロー地震像を共有し,互いにフィードバックさせながら議論することで,スロー地震の発生過程と発生環境に関する理解を深めることを目的とする.また,スロー地震研究の今後の方策を議論し,新たな研究の創造へのきっかけとなる場としたい.
招待講演予定者:小原一成(東京大地震研究所:非会員)・西川友章(京都大防災研:非会員)

T4.二次改変された過去の弧-海溝系の復元:日本およびその他の例

Reconstructiong modified ancient arc-trench systems: examples of Japan etc.
世話人:磯崎行雄*( 東京大;isozaki@ea.c.u-tokyo.ac.jp)・青木一勝(岡山理科大)・澤木佑介(東京大)
Convener:Yukio Isozak* (Univ. Tokyo), Kazumasa Aoki (Okayama Univ. Sci.), Yusuke Sawak (Univ. Tokyo)

長期のプレート沈み込みで形成された造山帯は,特徴的な地質体の組み合わせと配列を持つ.しかし,継続するテクトニクスによって古い要素には新規情報が重複刻印され,多くの場合には地質体自体またそれらの配列は順次改変・消失されてゆく.特に相対的に密度の低い大陸地殻は,その形成後は基本的に不滅とみなされてきたが,近年の研究で過去の大陸地殻が構造侵食過程によって大量に消失してきたことが確認された.伝統的に地質学は野外で直接観察可能な地質体を研究対象としてきたため,過去の地質構造や古地理を復元する際に既に消失した地質体を想定する場合にその規模の見積もりに大きな思考上の限界があった.日本列島のように5億年に及ぶ長期の歴史を持つ造山帯の過去の成長過程や古地理の復元もその例に漏れず,従来の古地理図には多くの改良が必要である.最近の砕屑性ジルコン年代学という研究手法は,この障害を乗り越える上で,極めて有効なアプローチの一つである.また近年,古期大陸地塊の分布や特徴がより詳しく判明したことから,個々のプレート収束境界の存在継続期間などがより正確に絞られてきた.本セッションでは,これらの新視点から,過去の造山帯の内部構造や古地理をどこまで正確に復元可能であるのかを探る.対象地域や年代に制限は設けないが,基本的に日本列島およびその周辺地域である東アジアを中心とする.
招待講演予定者:沢田 輝(JAMSTEC:会員)・山本啓司 (鹿児島大:会員)

T5.文化地質学[共催:文化地質研究会]

Culture geology
世話人:大友幸子*(山形大:yukiko@e.yamagata-u.ac.jp)・鈴木寿志(大谷大)・川村教一(兵庫県立大・院)・梅田真樹(大谷大)
Convener:Yukiko Ohtomo (Yamagata Univ.), Hisashi Suzuki, (Otani Univ.), Norihito Kawamura (Graduate School, Univ. of Hyogo), Masaki Umeda (Otani Univ.)
文化地質学は人類の文化・文明が,地質とどのように関わってきたか,そして現在もどのように関わっているかを研究する学際的学問分野である.これまでのトピックセッションでは,以下のような研究例が示された.(1)地質を石材など資源として活用した事例研究,(2)考古遺物の成分分析を行った研究,(3)地域の固有文化との関わりを論じた研究,(4)博物館などでの普及・教育実践についての研究,(5)地質に関わる文学の研究,(6)山岳霊場など宗教と地質の関わりを論じた研究.招待講演との関連から,今年の大会ではとくに(2)の考古遺跡の記載岩石学,鉱物学について論じた研究発表を歓迎したい.もちろん研究発表の申込みはこれに限定せず,文化・文明と地質との関わり,人・社会の営みと地質との関わり,観光資源としての地質など,地質と人々との関わりについて論じたすべての研究発表を歓迎する.
招待講演予定者:三澤裕之(秀明大学:非会員)・藤本幸雄(秋田地学教育学会:会員)

T6.災害多発時代における学術資料・標本散逸問題―大学・博物館は何をすべきか− 

Future of Academic collections in univer
sities and Museums, Japan
世話人:堀 利栄*(愛媛大:shori@sci.ehime-u.ac.jp)・小宮 剛(東京大) Convener: Rie S. Hori(Ehime Univ.), Tsuyoshi Komiya (Univ. Tokyo)
昨年の2019年山口大会におけるトピックセッションの後継として提案する.日本で近代科学が産声をあげて約150年間,日本の研究者は国内のみならず海外にも進出し,多くの貴重な試料を収集してきた.しかし,近年の日本社会の急速な高齢化,大量退職および高等教育・研究機関における予算の縮小により,自然科学系の大学教員・研究者数が急速に減少し,管理者不在となった貴重な学術研究標本・資料が散逸する危機にさらされている.また,ABSやコロナウイルス禍に見られるように時には標本だけでなく研究者の移動制限さえかかるような情勢になってきており,かつての様に自由に世界各地で試料を採取し標本を国内に持ち込める・持ち出せる時代ではなくなりつつある.加えて頻発する自然災害によって貴重な学術標本が被災するケースも増え,脆弱な地方の大学や博物館で収容されている学術標本保管のあり方も問われている.特に,大学における地球科学系の岩石,鉱物,タイプ標本を除く化石および学術資料の維持・管理は,研究者個人の裁量に任されていた事もあり,現状の把握さえままならず,その多くが廃棄されつつある.今こそ,学界コミュニティーでこのような問題について議論し地質学の未来のために行動すべき時にきている.本セッションでは,昨年度からさらに踏み込んで,大学標本の保管の現状や大学博物館のあり方,および国立・地方博物館との連携など,標本管理・利用ネットワークや利用しやすいデータベース化等に焦点をあて,次世代に残し活用されるべき学術標本・資料のあり方を,関係する研究者の方々のご講演を通じて皆様と議論していきたい.
招待講演予定者:大路樹生(名古屋大博:会員)

T7.地球年代学が拓く高精度火山噴火史・発達史

Advance in geochronology applied for high resolution eruption and evolution history of volcanoes
世話人:上澤真平*(電中研;uesawa@criepi.denken.or.jp)・及川輝樹(産総研)・山﨑誠子(産総研)・長谷川 健(茨城大)・古川邦之(愛知大)
Convener: Shimpei Uesawa* (CRIEPI),Teruki Oikawa (AIST),Seiko Yamasaki (AIST), Takeshi Hasegawa (Ibaraki Univ.), Kuniyuki Furukawa (Aichi Univ.)
火山噴出物の年代を正確に求めるのは,火山 活動史の定量的な理解につながるため,火山学的に重要な ばかりか,噴火の頻度などを通して,防災対応にも役立つ 情報を提供する.さらに,テフラなどの噴出物の年代が正 確に求まれば,千葉セクションの白尾火山灰を例にあげる までもなく,それが挟まる地層の年代もおのずと明らかに なる.このように火山噴出物の年代測定により,地質学的 に広く有益な情報を得ることができるが,従来は手法の適 用範囲の制約により,測定が難しいものや時代,および精 度などに問題があった.しかし,近年の分析装置の改良や研究の進展により,それらの問題が解決しつつある.そこ で,これらの研究を最前線で行っている研究者と火山噴出 物を扱っている研究者が一堂に会して,年代測定の理解お よび課題と展望を共有・議論し,現在の到達点を整理した い.また,年代測定法に関連した事例研究や,年代学的手 法を応用したテフラ層序,噴火史,マグマ変遷,地磁気永 年変化研究などについての発表も大いに募り,活発な議論 を期待する.
招待講演予定者:伊藤久敏(電中研:会員)・望月伸竜(熊 本大:会員)

レギュラーセッション:24件

※( )内は責任母体となる専門部会または委員会です.

R1.深成岩・火山岩とマグマプロセス(火山部会・岩石部会)

Plutonic rocks, volcanic rocks and magmatic processes
世話人: 上澤真平*( 電中研;uesawa@criepi.denken.or. jp)・道林克禎(名古屋大)・長谷川 健(茨城大)
Convener: Shimpei Uesawa* (CRIEPI), Katsuyoshi Michibayashi (Nagoya Univ.), Takeshi Hasegawa (Ibaraki Univ.)
深成岩および火山岩を対象に,マグマプロセスにアプロー チした研究発表を広く募集する.発生から定置・固結に至 るまでのマグマの物理・化学的挙動や,テクトニクスとの 相互作用について,野外地質学・岩石学・鉱物学・火山学・ 地球化学・年代学など様々な視点からの活発な議論を期待 する.
招待講演予定者:今山武志(岡山理科大:会員)

R2.岩石・鉱物・鉱床学一般(岩石部会)

Petrology, mineralogy and economic geology
世話人: 桑谷 立*(JAMSTEC;kuwatani@jamstec.go. jp)・吉田健太
(JAMSTEC)・沢田輝(JAMSTEC)
Convener: Tatsu Kuwatani* (JAMSTEC), Kenta Yoshida (JAMSTEC), Hikaru Sawada (JAMSTEC)
岩石学,鉱物学,鉱床学,地球化学などの分野をはじめと して,地球・惑星物質科学全般にわたる岩石及び鉱物に関 する研究発表を広く募集する.地球構成物質について多様 な研究成果の発表の場となることを期待する.データ科学 など新たなアプローチによる研究も歓迎する
招待講演予定者:なし

R3.噴火・火山発達史と噴出物(火山部会)

Eruption, evolution and products of volcanic processes
世話人: 長谷川 健*( 茨城大;takeshi.hasegawa.paul@ vc.ibaraki.ac.jp)・上澤真平(電中研)
Convener: Takeshi Hasegawa* (Ibaraki Univ.), Shimpei Uesawa (CRIEPI)
火山地質ならびに火山現象のモデル化に関し,マグマや熱 水流体の上昇過程,噴火様式,噴火経緯,噴出物の移動・ 運搬・堆積,各火山あるいは火山地域の発達史,火山活動 とテクトニクス・化学組成をはじめとする,幅広い視点か らの議論を期待する.昨今,社会的要請が強まっている噴 火の推移予測や防災・減災対策に資する研究事例も歓迎す る.
招待講演予定者:伴 雅雄 (山形大:会員)

R4.変成岩とテクトニクス(岩石部会)

Metamorphic rocks and tectonics
世話人: 吉田健太*
(JAMSTEC;yoshida_ken@jamstec. go.jp)・田口知樹(早稲田大)・足立達朗(九州大)
Convener: Kenta Yoshida* (JAMSTEC), Tomoki Taguchi (Waseda Univ.), Tatsuro Adachi (Kyushu Univ.)
国内および世界各地の変成岩を主な対象に,記載的事項か ら実験的・理論的考察を含め,またマイクロスケールから 大規模テクトニクスまで,様々な地球科学的手法・規模の 視点に立った斬新な話題提供と活発な議論を期待する.
招待講演予定者:河上哲生(京都大:会員)

R5.地域地質・地域層序・年代層序(地域地質部会・層序部会)

Regional geology and stratigraphy, chronostratigraphy
世話人:佐藤大介*(産総研;d-satou@aist.go.jp)・納谷友規(産総研)・松原典孝(兵庫県立大)
Convener: Daisuke Sato* (AIST)・Tomonori Naya (AIST)・Noritaka Matsubara (Univ. Hyogo)
国内外を問わず,地域の地質や層序,および年代層序に関連した発表を広く募集する.地質図,年代,地球化学,分析,リモセン,活構造,地質調査法等の様々な内容の発表を歓迎し,地域を軸にした討論を期待する.なお,新生代に関する研究はR7「新生代の地質事変記録」でも発表を受け付けている.
招待講演者:予定なし.

R6.ジオパーク(地域地質部会・ジオパーク支援委員会)

Geopark
世話人:天野一男*(東京大;ikap@cap.ocn.ne.jp)・高木秀 雄(早稲田大)
Convener: Kazuo Amano* (Univ. Tokyo), Hideo Takagi (Waseda Univ.)
近年,地質・地形にかかわる自然災害が多発している.社 会の自然災害に対するリテラシーを高めことのできる有力 な場所の一つがジオパークである.今回はジオパークと自 然災害に関わる講演を中心に募集したい.もちろん,この テーマに直接関連しない講演も歓迎する.
招待講演予定者:なし

R7.新生代の地質事変記録(地域地質部会・層序部会)

Cenozoic geological records of Japan
世話人:細井 淳
*(産総研;j.hosoi@aist.go.jp)・辻野 匠 (産総研)・星 博幸(愛知教育大)・羽地俊樹(産総研)
Convener: Jun Hosoi* (AIST), Taqumi Tuzino (AIST),Hiroyuki Hoshi(Aichi Univ. Ed.), Toshiki Haji (AIST)
新生界に関する研究発表を広く募集する.話題は,地域的 なものからグローバルなものまで問わない.また研究分野 も問わず,地域地質,層序,地質構造,古生物,岩石,年 代など,様々な発表を歓迎する.幅広い視点から,日本列 島における新生代の地質や構造発達史,環境変動などを議 論できる場にしたい.
招待講演予定者:なし

R8.海洋地質(海洋地質部会)

Marine geology
世話人:小原泰彦*(海上保安庁;ohara@jodc.go.jp)・板木 拓也(産総研)・松崎賢史(東大大気海洋研)
Convener: Yasuhiko Ohara* (JCG), Takuya Itaki (AIST), Kenji Matsuzaki (AORI, Univ. Tokyo)
海洋地質に関連する分野(海域の地質・テクトニクス・変 動地形学・海域資源・堆積学・海洋学・古環境学・陸域地 質での海洋環境変遷研究など)の研究発表を募集する.調 査速報・海底地形地質・画像データなどのポスター発表も 歓迎する
招待講演予定者:調整中

R9.堆 積[共催:日本堆積学会,石油技術協会探鉱技術委員会,日本有機地球化学会]

Origin, texture and composition of sediments
世話人:松本 弾*(産総研;dan-matsumoto@aist.go.jp)・太田 亨 (早稲田大)・川村喜一郎(山口大)
Convener: Dan Matsumoto* (AIST), Tohru Ohta (Waseda Univ.), Kiichiro Kawamura (Yamaguchi Univ.)
堆積物や堆積岩に関連した侵食・運搬・堆積・続成作用に ついての幅広い分野の研究を募集する.フィールド調査や 露頭観察,野外での観測,アナログ・数値実験,理論解析, 試料の各種分析・測定等を通じて,粒子の形態や組成,運 搬・堆積過程における粒子の挙動,ダイナミックな地層形 成プロセス,古環境復元,堆積物の供給源,堆積盆の形成, 地質体の発達史などの様々な研究について議論する.なお, 本セッションは2019年度まで実施されてきた「堆積物(岩) の起源・組織・組成」と「堆積過程・堆積環境・堆積地質」 の2つのセッションを統合したものである.
招待講演予定者:田村 亨(産総研:会員)

R10.炭酸塩岩の起源と地球環境(堆積地質部会)[共催: 日本堆積学会・石油技術協会探鉱技術委員会・日本有機地球化学会]

Origin of carbonate rocks and related global environments
世話人: 世話人: 足立奈津子*( 大阪市大;adachi@sci.osaka-cu. ac.jp)・白石史人(広島大)・山田 努(東北大)
Convener: Natsuko Adachi* (Osaka City Univ.), Fumito Shiraishi (Hiroshima Univ.) Tsutomu Yamada (Tohoku Univ.)
炭酸塩岩・炭酸塩堆積物の堆積作用,組織,構造,層序, 岩相,生物相,地球化学,続成作用,ドロマイト化作用な ど,炭酸塩に関わる広範な研究発表を募集する.また,現 世炭酸塩の堆積作用・発達様式,地球化学,生物・生態学 的な視点からの研究発表も歓迎する.
招待講演予定者:小宮 剛(東京大:会員)

R11.石油・石炭地質学と有機地球化学(石油石炭関係・堆積地質部会)[共催:共催:石油技術協会探鉱技術委員会・日本有機地球化学会・日本堆積学会]

Geology and geochemistry of petroleum and coal
世話人:千代延俊*(秋田大;chiyo@gipc.akita-u.ac.jp)・山口悠哉(石油資源開発)・三瓶良和(島根大)
Convener: Shun Chiyonobu* (Akita Univ.), Yuya Yamaguchi (JAPEX), Yoshikazu Sampei (Shimane Univ.)
国内外の石油・石炭地質および有機地球化学に関する講演 を集め,石油・天然ガス・石炭鉱床の成因・産状・探査手 法など,特にトラップ構造,堆積盆,堆積環境,貯留岩, 根源岩,石油システム,資源量,炭化度などについて討論 する.
招待講演予定者:早稲田 周(石油資源開発:非会員(有機 地球化学会会員)

R12.岩石・鉱物の変形と反応(構造地質部会・岩石部会)

Deformation and reactions of rocks and minerals
世話人: 大橋聖和*( 山口大;oohashik@yamaguchi-u. ac.jp)・岡本 敦(東北大)・岡崎啓史(JAMSTEC)・向吉秀 樹(島根大)
Convener: Kiyokazu Oohashi* (Yamaguchi Univ.), Atsushi Okamoto (Tohoku Univ.), Keishi Okazaki (JAMSTEC), Hideki Mukoyoshi (Shimane Univ.)
岩石・鉱物の変形(破壊,摩擦,流動現象)と反応(物質 移動,相変化)およびその相互作用を,観察・分析・実験 を通じて物理・化学的な側面から包括的に理解し,地球表 層から内部における地質現象の解明を目指す.地質学,岩 石学,鉱物学,地球化学など様々な視点・アプローチによ る成果をもとに議論する
招待講演予定者:西山忠男(熊本大:会員)・纐纈佑衣(名古屋大:会員)

R13.沈み込み帯・陸上付加体(構造地質部会・海洋地質部会)

Subduction zones and on-land accretionary complexes
世話人:橋本善孝*(高知大;hassy@kochi-u.ac.jp)・坂口有 人(山口大)・中村恭之(JAMSTEC)・山本由弦(神戸大)
Convener: Yoshitaka Hashimoto* (Kochi Univ.), Arito Sakaguchi (Yamaguchi Univ.), Yasuyuki Nakamura (JAMSTEC), Yuzuru Yamamoto (Kobe Univ.)
沈み込み帯・陸上付加体に関するあらゆる分野からの研究 を歓迎する.野外調査,微細構造観察,分析,実験,理論, モデリングのみならず海洋における反射法地震探査,地球 物理観測,地球化学分析,微生物活動など多様なアプロー チに基づいた活発な議論を展開したい.次世代の沈み込み 帯・陸上付加体研究者を育てるべく,学生による研究発表 も大いに歓迎する.
招待講演予定者:大坪 誠(産総研:会員)・仲田理恵(東京大地震研:非会員)

R14.テクトニクス(構造地質部会)

Tectonics
世話人:山口飛鳥*(東京大学;asuka@aori.u-tokyo.ac.jp)・ 末岡 茂(JAEA)・宮川歩夢(産総研)
Convener: Asuka Yamaguchi* (Univ. Tokyo), Shigeru Sueoka (JAEA), Ayumu Miyakawa (AIST)
陸上から海洋における野外調査や各種観測の他,実験や理 論などに基づき,日本や世界各地に発達するあらゆる地質 体の構造,成因,形成過程や発達史に関する講演を募集す る.また,現在進行している地殻変形や活構造に関する研 究成果も歓迎する.
招待講演予定者:中村佳博(産総研:会員)・志村侑亮(産 総研:会員)

R15.古生物(古生物部会)

Paleontology
世話人:生形貴男(京都大)・太田泰弘(北九州博)・上松 佐知子*(筑波大;agematsu@geol.tsukuba.ac.jp)
Convener: Takao Ubukata (Kyoto Univ.), Yasuhiro Ota (Kitakyushu Museum), Sachiko Agematsu* (Univ. of Tsukuba)
古生物の生物学的研究,化石試料を利用した地球科学的研 究,古生物学の方法論に関する研究など,古生物に関連し た幅広い内容の研究について発表・討論を行う.
招待講演予定者:なし

R16.ジュラ系+(古生物部会)

The Jurassic +
世話人:松岡 篤*(新潟大;amatsuoka@geo.sc.niigata-u. ac.jp)・近藤康生(高知大)・小松俊文(熊本大)・中田健太 郎(福井県恐竜博)・佐野晋一(富山大)
Convener: Atsushi Matsuoka* (Niigata Univ.), Yasuo Kondo (Kochi Univ.), Toshifumi Komatsu (Kumamoto Univ.), Kentaro Nakada (Fukui Pref. Dinosaur Mus.), Shin-ichi Sano (Univ. Toyama)
2021年の「ジュラ系+」は, ジュラ系・白亜系境界(JKB) を主テーマとして設定する.JKBのGSSPについては,新た にBerriasian Working Groupが組織され,仕切り直しとな っている.今後数年間,さらに検討が続けられることにな る.これまでのJKBの議論ではほとんど話題に上がってこ なかった太平洋海域と環太平洋の陸域における調査が本格 的に開始されている.今後太平洋海域に戻ってくるJoides Resolutionによる掘削もJKBの議論に影響を与えることにな ろう.JKBのGSSP設定に向けての最新情報を提供しつつ, 「ジュラ系+」のセッションでは,trans-PacificのJKBにつ いて議論していきたい.なお,アジアの白亜系を扱う IGCP679(代表:Li Gang教授)が,2019年より活動してい る.「ジュラ系+」では,このIGCP679とも密接に連携を図 っていく.
招待講演予定者:なし

R17.情報地質とその利活用(情報地質部会・地域地質部会)

Geoinformatics and its application
世話人:野々垣 進*(産総研;s-nonogaki@aist.go.jp)・斎 藤 眞(産総研)
Convener: Susumu Nonogaki* (AIST), Makoto Saito (AIST)
地質情報の数理解析・統計解析・画像処理・機械学習・地 理空間情報との統合をはじめとして,地質情報の電子管理・ データベース構築,地質情報の3次元モデルの構築・可視 化,SNSを含む地質情報のWeb発信・共有など,地質情報 の情報処理に関する全ての研究成果(理論・技術・システ ム開発・実践事例・応用事例など)の発表を対象とする. また,これらの成果から得られた地質情報の利活用事例, 利活用における問題点,比較検討・動向調査などの研究発 表も対象とする.
招待講演予定者:なし

R18.環境地質(環境地質部会)

Environmental geology
世話人:風岡 修(千葉環境研)・田村嘉之*(千葉県環境 財団;tamura@ckz.jp)・三田村宗樹(大阪市大)・難波謙二 (福島大)
Convener: Osamu Kazaoka (Res. Inst. Environ. Geol., Chiba), Yoshiyuki Tamura* (Chiba Pref. Environ. Foundation), Muneki Mitamura (Osaka City Univ.), Kenji Nanba (Fukushima Univ.)
地質汚染,医療地質,地盤沈下,湧水,水資源,湖沼・河 川,都市環境問題,法地質学,環境教育,地震動,液状化・流動化,地震災害,岩盤崩落など,環境地質に関係する全 ての研究の発表・討論を行う.
招待講演予定者:なし

R19.応用地質学一般およびノンテクトニック構造(応用地質部会)

Engineering geology and non-tectonic structures
世話人:西山賢一(徳島大)・山崎新太郎*(京大防災研; yamasaki.shintaro.3m@kyoto-u.ac.jp)
Convener: Ken-ichi Nishiyama (Tokushima Univ.), Shintaro Yamasaki* (DPRI, Kyoto Univ.)
応用地質学一般では,種々の地質ハザードの実態,調査, 解析,災害予測,ハザードマップの事例・構築方法,土木 構造物の設計・施工・維持管理に関する調査,解析など, 応用地質学的視点に立った幅広い研究を対象とする.また, ノンテクトニック構造では,ランドスライドや地震による 一過性の構造,重力性の構造等の記載,テクトニック構造 との区別や比較・応用等の研究を対象にして発表・議論す る.
招待講演予定者:なし

R20.地学教育・地学史(地学教育委員会)

Geoscience Education/History of Geoscience
世話人:矢島道子*(日本大;pxi02070@nifty.ne.jp)・三次 徳二(大分大)
Convener: Michiko Yajima* (Nihon Univ.), Tokuji Mitsugi (Oita Univ.)
地学教育,地学史に関わる研究発表を広く募集する.新学 習指導要領についての教育現場からの問題提起や,実践報 告に加え,大学や博物館,研究所等が行うアウトリーチに関わる実践報告についても歓迎する.また地学史からの問 題提起,貴重な史的財産の開示を歓迎する.
招待講演予定者:なし

R21.第四紀地質(第四紀地質部会)

Quaternary geology
世話人:三田村宗樹*(大阪市大;mitamura@sci.osaka-cu. ac.jp)・長橋良隆(福島大)・竹下欣宏(信州大)
Convener: Muneki Mitamura* (Osaka City Univ.), Yoshitaka Nagahashi (Fukushima Univ.), Yoshihiro Takeshita (Shinshu Univ.)
第四紀地質に関する全ての分野(環境変動・気候変動・湖 沼堆積物・地域層序など)からの発表を含む.また,新し い調査や研究,方法の開発や調査速報なども歓迎する.
招待講演予定者:なし

R22.地球史(環境変動史部会)

History of the Earth
世話人: 清川昌一*( 九州大;kiyokawa@geo.kyushu-u. ac.jp)・小宮 剛(東京大)・山口耕生(東邦大)・尾上哲治 (九州大)・黒田潤一郎(東京大)
Convener: Shoichi Kiyokawa* (Kyushu Univ.), Tsuyoshi Komiya (Univ. Tokyo), Kosei Yamaguchi (Toho Univ.), Tetsuji Onoue (Kyushu Univ.), Junichiro Kuroda (Univ. Tokyo)
地球史を通して,大気や海洋,それに生命圏は様々な時間ス ケールで大きな変化を遂げてきた.それは,火山活動などの 地球内部の活動や,太陽活動や公転軌道要素,隕石衝突など 地球外要因によっても駆動されている.地球史における大 気・海洋・生命圏の変動は,地層や化石に記録される.これ らの変動を,多岐にわたる科学的手法により紐解くことは, 地質学の大きな醍醐味の一つといえよう.本セッションは, 特定の時代や特定の科学的手法にとらわれず,地球史上に残される環境変動や地殻変動の謎に迫る研究を広く募集し,イ ンタラクティブな議論を展開する場にしたい.
招待講演予定者:杉谷健一郎(名古屋大:会員)・長谷川 精(高知大:会員)

R23.原子力と地質科学(地質環境の長期安定性研究委員会)[共催:日本原子力学会バックエンド部会]

Nuclear energy and geological sciences
世話人:吉田英一(名古屋大)・安江健一(富山大)・竹内 真司*( 日本大;takeuchi.shinji@nihon-u.ac.jp)・梅田浩司 (弘前大)
Convener: Hidekazu Yoshida (Nagoya Univ.), Ken-ichi Yasue(Univ.Toyama), Shinji Takeuchi* (Nihon Univ.), Koji Umeda (Hirosaki Univ.)
原子力は,ウラン資源探査,活断層等を考慮した耐震安全 性評価,廃棄物の地層処分,放射性物質の環境動態等の多 くの地質科学的課題を有している.本セッション「原子力 と地質科学(Nuclear Energy and Geological Sciences)」は, このような日本の原子力に関わる地質科学的課題について, 地球科学的知見の議論及び関連する学会や研究者間の意見 交換を行うことを目的としており,幅広い分野からの参加, 発表を歓迎する.
招待講演予定者:若杉圭一郎(東海大:非会員)

R24.鉱物資源と地球物質循環(鉱物資源部会)

Nuclear energy and geological sciences
世話人: 中村謙太郎*( 東京大;kentaron@sys.t.u-tokyo. ac.jp)・加藤泰浩(東京大)・岩森 光(JAMSTEC)
Convener: Kentaro Nakamura* (Univ. Tokyo), Yasuhiro Kato (Univ. Tokyo), Hikaru Iwamori (JAMSTEC)
近年,海底鉱物資源をはじめとする新しい資源の開発に向 けた動きが活発化し,鉱物資源への注目が高まっている. 鉱物資源の形成過程に関わる様々な元素の輸送・濃集過程 は,ダイナミックな地球における物質循環と分化の一部に 他ならず,鉱物資源の成因を考える上では,地球全体にま たがるグローバルな物質循環とその変遷,そしてその資源 形成との関わりについての包括的な理解が不可欠である. 本セッションでは,鉱物資源そのものに加え,これまで着 目されることが少なかった資源形成をとりまく地球表層-内 部環境,テクトニックセッティング,ダイナミクスと,資 源の形成メカニズムとの関わりについても,グローバルに 議論する場を提供したい.
招待講演予定者:平田岳史(東京大:非会員)

 
(注)
  •  ダイバーシティ認定セッション [EDI: Equality, Diversity, Inclusion] 
  •  キャリア初期研究者 [ECS: Early Career Scientist]