[P1-20] 人流データによる街区レベル時間帯別発生集中の時空間分布
キーワード:人流データ, 建物用途, 発生集中量, マルチレベルモデル
本研究では,GPS人流データを用いて,街区レベルで建物用途別発生集中量と時間帯別推移を把握することを目的とする.分析の結果,以下のことが明らかになった.第一に,平日の発生集中原単位は,事務所建築物,スポーツ・興行施設,専用商業施設,官公庁施設で高く,土休日はスポーツ・興行施設,専用商業施設で顕著となる.また,土休日/平日の比は都心部の街区や官公庁施設,事務所建築物で1を下回る一方,スポーツ・興行施設,専用商業施設では土休日が上回る.第二に,発生集中量のピーク時間帯は,平日では事務所建築物・官公庁施設は朝・昼,住商併用建物や専用商業施設は昼・夕,スポーツ・興行施設は夕のみにピークがある一方,土休日では専用商業施設,教育文化施設,事務所建築物は昼のみにピークを持つ.第三に,個別の街区における発生集中量の時間帯別推移を求めることにより,特定の施設の発生集中特性を捉えることができる.