第26回日本統合医療学会学術大会

大会長挨拶

第26回日本統合医療学会学術大会開催にあたって


第26回日本統合医療学会学術大会

大会長 岡 美智代

群馬大学大学院保健学研究科


 世界中に蔓延している新型コロナウイルス感染症のために,つらく苦しい思いをしていらっしゃる方々や尊い命を落とされた方々に,心からお見舞い申し上げます。そして対応にあたっておられる関係者の皆様に心より感謝とエールを送ります。
 第26回日本統合医療学会,学術大会会長の拝命を受け,群馬県で開催させていただくことになりました。日程は2022年12月17~18日で,オンサイトでの開催予定です。2019年から多くの学会が,新型コロナウイルス感染症のためオンライン開催となりましたが,2022年の12月であれば現地での集合型開催が可能ではないかと想定して現地開催といたしました。
 
 2019年から始まった新型コロナウイルス感染症は,世界中の人々に恐怖と安堵の連鎖をもたらしました。そのため,ほとんどの人が心身ともに疲弊しているのではないでしょうか。これからはWith/Afterコロナの時代に入ると思いますが,この時代にはコロナによる疲弊からの回復が必要になってきます。この回復には,医療施設で治療を行うほどでないことが多く,自分で自分を整えるセルフケアが必要となってきます。 
 自分で行うセルフケアを考える際に,大変期待できるのが統合医療です。統合医療は西洋医学と相補(補完)・代替療法もどちらも活用しながら行う治療法です。西洋医学の多くは医療施設で行われますが,相補(補完)・代替療法は専門施設以外でも行うことができる方法です。さらに森林浴やアロマセラピー,ヨーガ療法など多くの代替療法は,ある程度学修すれば自分で行うことも可能です。そのため,With/Afterコロナのこれからの時代,病気になる前に予防的に自分で行うセルフケアとしての統合医療の活用が期待できます。
 また,セルフケアは多くの研究者が使っている言葉ですが,その定義には標準化されたものはありません。また,セルフマネジメントやセルフモニタリングなど,セルフケアに関連した用語も多く使われています。多くの研究者がその用語の氾濫に戸惑い,それらの用語を整理するために,セルフケアやその関連用語に関する概念分析を行っています。そのため,統合医療を語る際には,どのような意味でセルフケアという言葉を使っているのか,またセルフケア以外の適切な言葉があるのかも一考する必要があると思います。
 そこで,第26回日本統合医療学会学術大会のテーマを「セルフケアと統合医療-With/Afterコロナの時代に考える-」にいたしました。With/Afterコロナの時代に自分で行うケアとしての統合医療とはどのようなものか,また統合医療を語る際にどのような意味でセルフケアという言葉を使っているのかなどについて,学術交流ができればと思っております。
 
 統合医療にかかわる先生方も,コロナの影響などで疲弊していらっしゃるかもしれません。是非,群馬の温泉でご自分を癒しセルフケアを行っていただければと思います。本学術大会にご参加いただければ,セルフケアと統合医療について,身をもって思惟が深まること間違いなしです!
 スタッフ一同,学術大会開催のために鋭意準備して参ります。皆様のご参加を,心からお待ちしております。

9月1日 開催形式が変更になりました。

 12月17日(土)・18日(日)に群馬県安中市で予定していた第26回日本統合医療学会学術大会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、現地開催ではなくオンライン開催とさせていただくことになりました。
 突然の開催形式の変更で多大なるご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、現在の感染状況を考慮した上での決定であることをご理解いただけますようお願い申し上げます。引き続き,皆様と有意義な学術交流ができるよう準備をしてまいります。多くの方のご参加をお待ちしております。