[指定3-4] 他職種連携の構築から考えた救急外来の安全管理
A病院は、二次医療機関に位置し、年間約15000人(救急搬送約3600台)の救急患者を受け入れている病床数450床の急性期病院である。私は、2009年に救急看護認定看護師を取得し、2016年に特定行為研修(21分野38項目)を修了し診療看護師の資格を取得した。現在は、救急部に所属し、救急外来で活動を行っている。
A病院の救急外来は、救急医が1名在籍し、日中は救急専門医が初期診療を行っているが、夜間・休日は救急専門医が不在で、各科の医師が内科系、外科系に分かれ、診療を行っている。また、看護体制も夜間・休日では一般外来の看護師が救急外来の看護師ともに業務を行っている。
救急外来経験の浅い看護師や日当直を行っている医師にとって、専門外の急性心筋梗塞や脳卒中、消化管出血などの初期診療は難しいとの意見があり、専門医の来院までの時間は搬送された患者の安全を十分に担保できていないと考えられた。そこで、救急科医師、各科診療科部長と診療の谷間を生じさせないことも目標に「各科オンコール医師が来院するまでの30分~1時間の間に実施できる治療の明確化を目的」にプロトコールの作成に取り組んだ。このプロトコールを救急外来内に明示することで、当直する医師や看護師が、夜間・休日の救急患者へ患者の安全を確保し、質の高い医療を提供することができると考えた。
特に近年では、急性期脳梗塞の患者に対して、血栓溶解療法やカテーテルを用いた血栓回収療法も実施されている。これらの治療は、発症から治療までの時間に制約があり、早期であればあるほど患者の予後は良好となる。A病院でも急性期脳梗塞患者に対して、血栓溶解療法および血栓回収療法は行っており、この治療を行うためには、医師、看護師への血栓溶解療法やカテーテルを用いた血栓回収療法のプロトコール作成と別に、臨床検査部、放射線科、薬剤部などの迅速な対応も求められる。
これらの部門との連携を図るために各部門と協議を重ね、臨床検査部門へは、提出された対象患者の検体の優先度を上げ、検査結果を検査担当者から提出医師へ口頭での連絡、放射線科部門へのCTやMRIの撮影条件のテンプレート化と対象患者の優先撮影、薬剤部へは使用する薬剤のセット化することを実施した。その結果、対象患者来院から治療開始まで平均61.7±25分で治療を開始できるようになった。
このようにA病院の救急外来の安全管理を考えた場合、搬送される患者へ提供する医療・診療の谷間を生じさせないSeamlessな体制の取り組みが必要であり、その取り組みの1つに、患者を取り巻く他職種との連携が重要であると考えた。
A病院の救急外来は、救急医が1名在籍し、日中は救急専門医が初期診療を行っているが、夜間・休日は救急専門医が不在で、各科の医師が内科系、外科系に分かれ、診療を行っている。また、看護体制も夜間・休日では一般外来の看護師が救急外来の看護師ともに業務を行っている。
救急外来経験の浅い看護師や日当直を行っている医師にとって、専門外の急性心筋梗塞や脳卒中、消化管出血などの初期診療は難しいとの意見があり、専門医の来院までの時間は搬送された患者の安全を十分に担保できていないと考えられた。そこで、救急科医師、各科診療科部長と診療の谷間を生じさせないことも目標に「各科オンコール医師が来院するまでの30分~1時間の間に実施できる治療の明確化を目的」にプロトコールの作成に取り組んだ。このプロトコールを救急外来内に明示することで、当直する医師や看護師が、夜間・休日の救急患者へ患者の安全を確保し、質の高い医療を提供することができると考えた。
特に近年では、急性期脳梗塞の患者に対して、血栓溶解療法やカテーテルを用いた血栓回収療法も実施されている。これらの治療は、発症から治療までの時間に制約があり、早期であればあるほど患者の予後は良好となる。A病院でも急性期脳梗塞患者に対して、血栓溶解療法および血栓回収療法は行っており、この治療を行うためには、医師、看護師への血栓溶解療法やカテーテルを用いた血栓回収療法のプロトコール作成と別に、臨床検査部、放射線科、薬剤部などの迅速な対応も求められる。
これらの部門との連携を図るために各部門と協議を重ね、臨床検査部門へは、提出された対象患者の検体の優先度を上げ、検査結果を検査担当者から提出医師へ口頭での連絡、放射線科部門へのCTやMRIの撮影条件のテンプレート化と対象患者の優先撮影、薬剤部へは使用する薬剤のセット化することを実施した。その結果、対象患者来院から治療開始まで平均61.7±25分で治療を開始できるようになった。
このようにA病院の救急外来の安全管理を考えた場合、搬送される患者へ提供する医療・診療の谷間を生じさせないSeamlessな体制の取り組みが必要であり、その取り組みの1つに、患者を取り巻く他職種との連携が重要であると考えた。