The 15th Annual Meeting of Japan Academy of Critical Care Nursing

Presentation information

Oral presentation

[PD6] 重症患者の生活支援“つなぎ目なくケアをつなぐ”チャレンジ

Sun. Jun 16, 2019 1:10 PM - 2:20 PM 第4会場 (1F 中会議室)

座長:佐藤 冨美子(東北大学大学院医学系研究科)、比田井 理恵(千葉県救急医療センター)

1:25 PM - 1:40 PM

[PD6-2] PD6-2

○石井 恵利佳1 (1. 獨協医科大学埼玉医療センター)

Keywords:気付き、メンタルチェンジ、行動様式のチェンジ

 医療者・家族全員が無事に退院すると考えていたにもかかわらず、入院中に心停止に陥る事態「予期せぬ心停止」を後ろ向きに検討すると次のような事実があると明らかになっている。
①予期せぬ心停止が発生する6〜8時間前には呼吸・循環・意識の異常などの前兆がある
②看護師は前兆に気づいており、それを看護記録に記載している
③しかし看護記録に記載する以上の行動(詳細な評価を行い原因を検索するなど)をおこしていない
④報告を受けても医師による対応が行われていないことが多い
看護師は常時、急変の前兆を監視し、急変の前兆に気づいたら次の行動につなげなければならない。そのためには、看護師は患者の病状を認識し、起こるかもしれない変化を予測し、変化を早期発見するための観察プランをたて患者のベッドサイドにいく必要がある。
 獨協医科大学埼玉医療センターでは、クリニカルラダ−レベルⅠの看護師を対象として「急変の前兆に対する気付き能力が向上できる」「気付いたことの報告ができ応援を要請できる」「応援が到着するまでに救急処置ができる」を目標とした院内研修を実施している。集合研修でまずメンタルチェンジとして、必要な知識、知的技能をひとつずつ順番に習得し、新しい仕事の手順について一連のイメージを持つ。次に頭では分かっていても、実際にできるとは限らないため、On-the-job Training(OJT)で実際に体を動かし、新しい仕事ができるように訓練する(行動様式のチェンジ)構成としている。研修で習得したことを臨床実践で活用するためには、職場環境を整えていく必要性があると考えている。
 今回のパネルディスカッションでは上記について発表させていただき、患者の「何かおかしい」に気づき、チームナーシングや医師との間でどのように情報共有し、急変を予防するにかについて皆様と議論していきたい。