第16回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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一般演題(示説)

[P1] 看護教育

[P1-7] 看護師の意識レベルスケール評定に関する実態調査 その2-事例におけるGCS評定の正答率に関する検討ー

○本山 仁美1、山口 浩美1、河田 純子2 (1. 大東文化大学スポーツ・健康科学部看護学科、2. 埼玉医科大学総合医療センター)

Keywords:意識レベルスケール、GCS評定、関連要因、看護師

【目的】意識レベルを評価する時に多くの施設で用いられているスケールにグラスゴー・コーマ・スケール(以後GCS)がある。しかしGCSは国内外において評価が複雑で難しいという問題が指摘されている。そこで本研究は看護師の意識レベル評価に関する実態を明らかにすることを目的に調査をおこなった。ここでは事例におけるGCS評定の回答からGCS評定で誤りやすい所や評定に関連する要因について報告する。

【方法】調査期間は2019年7月から2020年2月であった。対象は新人看護師を除外した病棟看護師で、462名を分析対象とした。調査内容は性別、看護師経験や経験病棟の基本属性、意識レベルスケールの使用状況、評定の自信度、講習会参加状況、6つの事例文に対するGCS評定であった。事例は先行研究で誤答が多い意識レベルをオリジナルで作成した。GCS評定の正誤はスーパーバイザーに確認してもらった。分析はStarfrex ver.7を使用してMann-Whitney U検定をおこなった。また、本研究は所属大学倫理審査委員会の承認を得たうえで実施した。

【結果・考察】正答率は事例のE,V,Mごとに検討した。すべての事例で開眼の正答率は97%以上であった。最良言語反応はV4が正解の事例で正答率が50%であり、V5と評定したのが多かった。また、正解がV3の事例で正答率が51%で、V2もしくはV4と評定に分かれた。最良運動反応はM5が正解の事例で正答率が17%、25%と極めて低く、いずれもM4と評定したものが多かった。またM3が正解の事例で正答率が41%で、M2と評定したものが多かった。次に経験年数と正答率の違いを検討したが、有意差は認められなかった。評定の使用頻度と正答率を検討したところ、正答率の低かった項目であるV4、V3、M5の事例で有意差が確認され、使用頻度の多い方が正答率が高かった。講習会参加の有無と正答率では、正答率の低かったすべての項目で有意差が確認され、講習会に参加した方が正答率が高かった。GCS評定の迷う頻度と正答率では、正答率が低いすべての項目とV1、M2の事例で有意差が確認され、迷いが少ない方が正答率が高かった。

【結論】GCS評定において最良言語反応と最良運動反応の評定で誤りが多くなった。また、意識レベル評定の頻度、講習会参加、評定で迷う頻度が正答率と関連することが示唆された。※本研究は科学研究費助成事業基盤研究(C)の助成(課題番号19K10961)を受けて行っている一部である。