[SY4-05] [シンポジウム] Master of public health(MPH)のキャリア選択と研究知見の臨床への還元
Keywords:キャリア、ビックデータ解析、公衆衛生修士、臨床疫学
皆さんは「公衆衛生大学院(School of public health)」という修士課程があることをご存知でしょうか?昨今、新型コロナウイルス感染症流行下で「疫学」という言葉を耳にしたことがある方が多いかもしれません。この「疫学」という学問も、公衆衛生大学院で専門的に学ぶことのできる分野の一つです。
公衆衛生学は、医療のみならず社会システムや社会格差など健康に直結する様々な分野を対象とした学問体系で、疫学・統計学・医療経済学・医療マネジメント・医療政策・環境保健・行動心理学・社会学などを横断的に学び、社会全体の健康改善を目指すための学問です。日本での認知は不十分なものの、公衆衛生大学院で取得可能な修士号(Master of public health: MPH)は、公衆衛生行政や国際保健、臨床研究などの領域で国際的に高く評価される学位とされ、MPH取得者であることが能力を示す指標の一つとして国際的に確立されています。
演者は、看護師として臨床経験を積むなかでEvidence based medicine/nursingが誤った使われ方をされていることへの危機感、統計・臨床研究などの自己学習の困難さを感じたことから、疫学や生物統計を専門的に学ぶことができる公衆衛生大学院に進学しました。日本の医療界全体でもデータを活用したエビデンス創出や政策への応用は遅れをとっていますが、看護の定量化による評価は今後ますます必須であると考えており、大学院にて学んだビッグデータ研究から得られた知見を臨床に反映した一例などについて自身の経験をご紹介します。