12:05 PM - 12:30 PM
[PD10-02] 鎮痛・鎮静・せん妄スケールをケアに活かしたい〜ピットフォールを回避するには〜
Keywords:鎮痛スケール、鎮静スケール
人工呼吸器や体外循環装置の装着が必要な患者にとって、適切な鎮痛・鎮静管理が行われることは、患者の苦痛の軽減だけでなく、早期離床や合併症の予防にとって非常に重要である。近年多くの医療施設では、疼痛スケールとしてNumerical Rating Scale(NRS),Behavioral Pain Scale(BPS),Critical-Care Pain Observation Tool(CPOT)。鎮静・せん妄に関するスケールとして、Sedation-Agitation Scale(SAS),Richmond Agitation-Sedation Scale(RASS),Confusion Assessment Method for the Intensive Care Unit(CAM-ICU), Ramsay Scale などを使用した患者管理が行われている。
2013年米国集中治療医学会よりPADガイドラインが公表され、2018年にはPADISへ改訂された。それとともにスケールを使用しての鎮痛・鎮静評価は、さらに有用性あるものと認識され、ICUに限らず多くの医療現場で定着するようになった。
鎮痛・鎮静スケールの定着により、疼痛の程度・鎮静の深度を測定し評価した結果は、バイタルサインと同等に重要な内容として記録されている。しかし記録された後、その内容は有効活用されているだろうか。
スケールを使用する目的は、患者を同じ指標で観察・評価し医療者間で共有することである。しかし実際はそれだけにとどまらず、患者が最適な状態で治療に向かうためのツールとして、治療・ケアに活用することが必要である。鎮痛・鎮静についても評価された内容が単独ではなく、ベッドサイドリハビリ、面会のタイミング、人工呼吸器離脱のタイミング、患者の希望や日常性の獲得など、全体的なスケジュールを考慮し管理されることが理想である。
鎮痛・鎮静スケールを使用する上でのピットフォールは、「測定・評価し、結果を記録に残す」という作業だけを繰り返し、その内容を有効活用せず終わってしまうことではないか。
当院ICUでは患者の早期離床・合併症予防を目指す中で、鎮痛・鎮静管理をケアに活かすことを重要項目の一つとし、看護師の意識・知識・ケア実践の向上を目指した取り組みを行なった。その取り組みを紹介し、スケールを使用した評価をケアに活かすことについて検討したい。
2013年米国集中治療医学会よりPADガイドラインが公表され、2018年にはPADISへ改訂された。それとともにスケールを使用しての鎮痛・鎮静評価は、さらに有用性あるものと認識され、ICUに限らず多くの医療現場で定着するようになった。
鎮痛・鎮静スケールの定着により、疼痛の程度・鎮静の深度を測定し評価した結果は、バイタルサインと同等に重要な内容として記録されている。しかし記録された後、その内容は有効活用されているだろうか。
スケールを使用する目的は、患者を同じ指標で観察・評価し医療者間で共有することである。しかし実際はそれだけにとどまらず、患者が最適な状態で治療に向かうためのツールとして、治療・ケアに活用することが必要である。鎮痛・鎮静についても評価された内容が単独ではなく、ベッドサイドリハビリ、面会のタイミング、人工呼吸器離脱のタイミング、患者の希望や日常性の獲得など、全体的なスケジュールを考慮し管理されることが理想である。
鎮痛・鎮静スケールを使用する上でのピットフォールは、「測定・評価し、結果を記録に残す」という作業だけを繰り返し、その内容を有効活用せず終わってしまうことではないか。
当院ICUでは患者の早期離床・合併症予防を目指す中で、鎮痛・鎮静管理をケアに活かすことを重要項目の一つとし、看護師の意識・知識・ケア実践の向上を目指した取り組みを行なった。その取り組みを紹介し、スケールを使用した評価をケアに活かすことについて検討したい。