第18回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

プラクティスセミナー

[PS2] 最新の人工呼吸器(機能)の紹介

2022年6月11日(土) 11:00 〜 11:50 第2会場 (国際会議場 11会議室)

11:00 〜 11:50

[PS2-01] 最新の人工呼吸器(機能)の紹介

○外間 太樹1 (1. 琉球大学病院 ICU)

キーワード:人工呼吸、自動ウィーニング、人工呼吸離脱、クローズドループ

1950年代に陽圧換気式の人工呼吸器が開発され、以降、人工呼吸療法は重症呼吸不全の治療に必要不可欠なものとなっている。一方で、人工呼吸管理自体が肺障害を悪化させ、死亡率を増加させる一因となることも明らかにされてきた。また長期間の人工呼吸管理は廃用やVAPの発症リスクとなるため、呼吸器からの早期離脱が重要である。これらを防ぐために、肺保護換気戦略やプロトコール化された人工呼吸離脱戦略が発表されている。
上記にあわせて人工呼吸器の機能も発展してきた。ウィーニングの自動化やP0.1(気道閉塞圧)測定による非侵襲的肺メカニクス評価、またP-SILI(自発呼吸誘発性肺障害)予防や適切なPEEP設定を主眼においた経肺圧測定機能を搭載した人工呼吸器が登場・流通してきている。
当院ではHAMILTON MEDICAL社の人工呼吸器の使用頻度が高く、術後患者においてINTELLiVENT®-ASV(以下iASV)を使用した人工呼吸の自動ウィーニグが行われている。また、昨年から同社のHAMILTON-C6機が導入され、COVID-19患者を始めとした重症呼吸不全患者に、経肺圧をひとつの指標とした人工呼吸管理も行っている。
iASVはクローズドループ機構の換気モードで、患者の換気パターンやEtCO₂及びSpO₂のデータを人工呼吸器にフィードバックする機能をもつ。機械換気から自発呼吸優先への設定変更だけでなく、吸入酸素濃度や換気量、及びPEEPまでも自動的に変更することが可能である。また、離脱までのサポートを実施する機能(Quick wean≒SBT)も付属され、人工呼吸ウィーニングの自動化、呼吸器からの早期離脱に寄与している。
このように進化を遂げた人工呼吸器であるが、視診や聴診など医師や看護師が行うフィジカルイグザムは当然網羅出来るものではない。クローズドループを制御する患者-人工呼吸器間の連携は向上している一方で、気管チューブやカプノメーター、パルスオキシメーターから得られた数値を用いているのみに過ぎず、看護師の専門的な知識に基づいた観察は必要不可欠である。
本セミナーでは、人工呼吸器HAMILTON-C6搭載の諸機能について解説をしていく。また人工呼吸ウィーニングの自動化において、看護師が果たす役割についても学びを得る機会となれば幸いである。