[O9-17] A病院救急病棟看護師の教育ニードと学習ニードの現状と課題
Keywords:教育ニードと学習ニード
Ⅰ.目的
A病院救急病棟看護師の学習と教育のニードを把握し、教育プログラムの立案に役立てる。
Ⅱ.研究方法
1.研究対象
A病院救急病棟看護師27名
2.調査機関
平成29年10月15日~11月9日
3.調査方法
無記名自記式質問紙
4.調査内容
1)対象者の属性
年齢、看護師経験年数、A病院救急病棟での看護師経験年数、勉強会参加数
2)学習ニード・教育ニードについての質問紙
看護実践・教育のための測定用具ファイル「学習ニード・教育ニードアセスメントツール‐臨床看護師用‐」の使用許諾手続き後質問紙として使用
5.分析方法
対象者の属性と学習・教育ニードについて記述的統計を行い、学習ニード28項目についての総得点と項目得点の平均点と標準偏差を算出し、高得点、中得点、低得点の3領域を設定した。また教育ニード7下位尺度35項目についても学習ニードと同様に分析を行った。
6.倫理的配慮
調査は所属施設管理者の許可を得て実施し、無記名で質問紙の返却をもって研究への同意を得たとした。
Ⅲ.結果
1、対象の属性
対象者の年齢は30~34歳で、看護師経験年数は平均5~9年目で、A病院救急病棟の経験年数の平均は1~4年目で勉強会参加回数は平均2回であった。
2、学習ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
学習ニードの総得点の平均は134.2点で、質問項目の平均得点の平均値は4.8点で、高得点領域に3名、低得点領域に3名位置した。高得点領域の質問は学習の要望が高いことを意味し、質問1【所属部署で日々の看護を実践するために必要な基本的な知識・技術・態度】、質問2【所属部署の特殊性や患者の個別状況にあった看護過程を展開するために必要な知識・技術】、質問3【所属部署の特殊性や患者の個別状況にあった急変時の対応方法】があり、質問3が最も高い得点であった。低得点領域の質問は学習の要望が低いことを意味し、質問23【多様化する患者の価値観を理解していくために必要な宗教的信条に関わる知識】であった。
3、教育ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
教育ニードの総得点の平均は95.5点で、平均得点の平均値は2.7点で、高得点領域に3名、低得点領域に5名位置した。高得点領域の3名は、教育の必要性が高く、低得点領域の5名は、教育の必要性が低い状態で、高得点領域の3名のうち1名が30~34歳、2名が35~39歳で、看護師経験年数は1名が5~9年目、2名は10~14年目、A病院救急病棟勤務年数が3名とも1~4年目であった。
総得点の平均値が高得点領域にあったのは質問33(研究成果を実践に活用している)と質問34(一貫したテーマをもって研究に取り組んでいる)であり、低得点領域にあったのは質問5(誰に対しても公平な態度で接している)と質問14(優先順位や効率を考慮しながら複数の役割を同時に果たしている)という結果であった。
Ⅳ.考察
1、対象の属性
救急病棟には中堅と言われる年代の看護師が多く、キャリア形成に対して個別的な支援が必要である。
2、学習ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
年齢や経験年数は関係なく、急変時対応や重症患者看護に関しての学習内容の要望が高く、クリティカル領域に関する教育や学習機会の提供は必要で、計画的に教育プログラムを作成し実施することで、クリティカル領域の成熟した看護師の育成ができる。
3、教育ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
中堅看護師の配置転換でも、クリティカル領域の教育は必須で、看護研究に対する主体的な取り組みは低く支援が必要である。
A病院救急病棟看護師の学習と教育のニードを把握し、教育プログラムの立案に役立てる。
Ⅱ.研究方法
1.研究対象
A病院救急病棟看護師27名
2.調査機関
平成29年10月15日~11月9日
3.調査方法
無記名自記式質問紙
4.調査内容
1)対象者の属性
年齢、看護師経験年数、A病院救急病棟での看護師経験年数、勉強会参加数
2)学習ニード・教育ニードについての質問紙
看護実践・教育のための測定用具ファイル「学習ニード・教育ニードアセスメントツール‐臨床看護師用‐」の使用許諾手続き後質問紙として使用
5.分析方法
対象者の属性と学習・教育ニードについて記述的統計を行い、学習ニード28項目についての総得点と項目得点の平均点と標準偏差を算出し、高得点、中得点、低得点の3領域を設定した。また教育ニード7下位尺度35項目についても学習ニードと同様に分析を行った。
6.倫理的配慮
調査は所属施設管理者の許可を得て実施し、無記名で質問紙の返却をもって研究への同意を得たとした。
Ⅲ.結果
1、対象の属性
対象者の年齢は30~34歳で、看護師経験年数は平均5~9年目で、A病院救急病棟の経験年数の平均は1~4年目で勉強会参加回数は平均2回であった。
2、学習ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
学習ニードの総得点の平均は134.2点で、質問項目の平均得点の平均値は4.8点で、高得点領域に3名、低得点領域に3名位置した。高得点領域の質問は学習の要望が高いことを意味し、質問1【所属部署で日々の看護を実践するために必要な基本的な知識・技術・態度】、質問2【所属部署の特殊性や患者の個別状況にあった看護過程を展開するために必要な知識・技術】、質問3【所属部署の特殊性や患者の個別状況にあった急変時の対応方法】があり、質問3が最も高い得点であった。低得点領域の質問は学習の要望が低いことを意味し、質問23【多様化する患者の価値観を理解していくために必要な宗教的信条に関わる知識】であった。
3、教育ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
教育ニードの総得点の平均は95.5点で、平均得点の平均値は2.7点で、高得点領域に3名、低得点領域に5名位置した。高得点領域の3名は、教育の必要性が高く、低得点領域の5名は、教育の必要性が低い状態で、高得点領域の3名のうち1名が30~34歳、2名が35~39歳で、看護師経験年数は1名が5~9年目、2名は10~14年目、A病院救急病棟勤務年数が3名とも1~4年目であった。
総得点の平均値が高得点領域にあったのは質問33(研究成果を実践に活用している)と質問34(一貫したテーマをもって研究に取り組んでいる)であり、低得点領域にあったのは質問5(誰に対しても公平な態度で接している)と質問14(優先順位や効率を考慮しながら複数の役割を同時に果たしている)という結果であった。
Ⅳ.考察
1、対象の属性
救急病棟には中堅と言われる年代の看護師が多く、キャリア形成に対して個別的な支援が必要である。
2、学習ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
年齢や経験年数は関係なく、急変時対応や重症患者看護に関しての学習内容の要望が高く、クリティカル領域に関する教育や学習機会の提供は必要で、計画的に教育プログラムを作成し実施することで、クリティカル領域の成熟した看護師の育成ができる。
3、教育ニードアセスメントツールによる測定結果と得点領域
中堅看護師の配置転換でも、クリティカル領域の教育は必須で、看護研究に対する主体的な取り組みは低く支援が必要である。