[JA4] 早稲田大学における発達障害学生に対する支援（第4報）　当事者学生グループにおける自主活動の広がりと課題

[JA4] 早稲田大学における発達障害学生に対する支援（第4報）　当事者学生グループにおける自主活動の広がりと課題

自律・自立に向けた準備としての意義

樫木啓二¹, 長岡惠理¹, 石川悦子² (1.早稲田大学保健センター学生相談室兼障がい学生支援室, 2.こども教育宝仙大学)

【企画の趣旨】早稲田大学学生相談室では、発達障害のある、あるいはその傾向を自覚している学生に対して個別カウンセリングに加えて、2009年度からグループカウンセリング（以下、グループ活動）を実施している。グループ活動では、発達障害のある学生同士が困りごとや対処法を共有し互いに助け合うだけでなく、他者との関わりを通して自己理解と他者理解が促進され深化するという集団ならではのメリットがある。グループ活動の内容や形態は、参加メンバーのニーズに応じて、定例会、交流会、懇親会、自主活動と拡充してきた。自主活動は当事者学生が自発的に活動企画を立て、当事者あるいはピアサポートグループの学生が世話役となって、卒業生メンバー（先輩）にも呼び掛けて実施するものである。グループ活動については、過去3回本学会で発表してきたが（第20回、第21回、第24回大会）、本シンポジウムでは「自主活動」について報告し、その意義と課題について検討したい。