一般社団法人 日本LD学会 第25回大会(東京)

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[JA7] 認知的なアンバランスを抱える子どもの理解と支援

特別支援教育における知的ギフテッド支援の可能性を探る

2016年11月19日(土) 10:00 〜 11:30 414 (会議センター4階)

企画者:日高茂暢(作新学院大学),司会者:室橋春光(天使大学),話題提供者:小泉雅彦(Gifted・LD発達援助センター),話題提供者:大庭亜紀(NPO法人EDGE),話題提供者:日高茂暢(作新学院大学),指定討論者:品川裕香(教育ジャーナリスト)

10:00 〜 11:30

[JA7] 認知的なアンバランスを抱える子どもの理解と支援

特別支援教育における知的ギフテッド支援の可能性を探る

日高茂暢1, 室橋春光2, 小泉雅彦3, 大庭亜紀4, 品川裕香5 (1.作新学院大学, 2.天使大学, 3.Gifted・LD発達援助センター, 4.NPO法人EDGE, 5.教育ジャーナリスト)

【企画の趣旨】特別支援教育は,通常の手立てでは予想される効果が得られない子ども,つまり特別な教育的ニーズを抱える子どもの学習を保障する事を目的としている。日本においては,発達障害概念の認知とともに,知的水準は標準の範囲に位置するが困難を抱える特異的学習症や注意欠如多動症,自閉スペクトラム症等をもつ子ども達の支援として普及してきた。知的水準,特に知能指数を物差しにした一義的な支援は,これからより多様化していくと考えられる。
 日高ら(2014)は,日本LD学会第23回大会において,「日本の特別支援教育における知的ギフテッド支援を考える〜高い知能と併存する読み書きなど学習困難の問題を如何に支えるか〜」と題して自主シンポジウムを行った。シンポジウムでは,知的水準の高さと学習の困難を併せ持つ子どもを,知的ギフテッドの子ども,2E(Twice-exceptional:二重に特別な)の子どもと便宜的に呼び,北大土曜教室や特別支援学級で行った支援や悩みについて発表した。その結果,知的ギフテッドや2Eをもつ子どもにどう対応すればよいか明らかにする事が出来た。
 知的ギフテッドの定義は難しいが,WISC-IVの標準化データ(Wechsler,上野ら,2013)によると,高いGAIと平均的なCPIの大きなディスクレパンシーが特徴と考えられる。このように,高い知的理解力を持ちながらも,認知的なアンバランスを持つ事は,学習や日常で困難を抱え,生きにくさへと結びついている。しかし,その知的水準の高さという特性ゆえに学校や教師からなかなか理解されず,二次障害さえ生じる事もある。本シンポジウムでは,高い知的能力と認知的なアンバランスを抱える子ども困難と可能な支援について検討を加えたい。

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