15:00 〜 16:30
[JH7] 信頼関係の構築からはじめるアセスメントと支援
子どもの考えを尊重した関係作りを目指して
【企画の趣旨】子どもの支援を考える際には、子ども理解のためのアセスメントが必要である。アセスメントは、知能検査、心理検査、医学的な検査などの検査に限定されるものではなく、成育歴、病歴、療育歴、家族関係等の聞き取りや行動観察など、様々な角度から情報を収集し、それらを整理分析し、子どもの実態や全体像を理解するプロセスである。情報が全てではないが、支援の前にどれだけの情報を集められるかが、その支援の成否を大きく左右するという点には疑いがない。
一方で、アセスメントのプロセス自体も支援であるべきである。たとえば、情報収集のための聞きとりではなく、保護者支援として話を聞く中で、結果として情報を収集できるような形が望ましい。また子どもを含め、家族や友人、教師を情報提供者として扱うのではなく、困難に直面した一人の人間として支える姿勢が必要と言える。アセスメントされる側もアセスメントする側も、その行為が与える影響を広い視点で考えなければならない。
昨今では、アセスメントと表現する際、特に、子どもを対象とした検査に重点が置かれることが多い。しかしながら、一般的な検査は、子ども達にとって、正誤も教えてもらえず、長時間拘束されるものが多い。このような状況では、その場に来るだけで、居るだけで過大なストレスを感じたり、周囲も疲れてしまったりすることがある。その結果、本来の能力を大きく下回る歪みが出たり、検査自体が本人、家族、支援者にとって大きな負担になったりしているケースもある。こうした検査に重点が置かれたアセスメントは、決して子どものことを考えていないわけではない。むしろ、子どもの抱える問題をいち早く解決するために、早急に検査を行っているのではないだろうか。
しかし、検査結果を活かした科学的根拠に基づく支援は、あくまでも、子どもと支援者の間で信頼関係がある時に実施できるものである。このような関係性の構築までを含めたアセスメントの概念は稀である。しかしながら上述したように実際の支援を考えると、信頼関係の構築は欠かせない要素であり、アセスメントと併せて検討する、あるいはアセスメントの中に信頼関係の構築プロセスが自然と入っているような方法が望ましい。各支援の現場では、このような信頼関係構築の努力や工夫が草の根的に行われていると考えられるが、各現場により信頼関係構築のプロセスとアセスメントとの関係も様々であるため、その内容が広まっていない現状がある。
本シンポジウムでは多様な現場からの話題提供者を迎え、各現場でどのような信頼関係構築の工夫が行われ、アセスメントやその結果をどのように活かしているのかといった生きた知恵を発表していただく。そして、科学的根拠に基づく支援を行う前段階に、もしくは、平行して行うべき支援である「いかに子ども・保護者との関係を作り、問題解決にとらわれ過ぎずに、子どもの考えを尊重した支援ができるか」をテーマに、情報共有・議論したい。
一方で、アセスメントのプロセス自体も支援であるべきである。たとえば、情報収集のための聞きとりではなく、保護者支援として話を聞く中で、結果として情報を収集できるような形が望ましい。また子どもを含め、家族や友人、教師を情報提供者として扱うのではなく、困難に直面した一人の人間として支える姿勢が必要と言える。アセスメントされる側もアセスメントする側も、その行為が与える影響を広い視点で考えなければならない。
昨今では、アセスメントと表現する際、特に、子どもを対象とした検査に重点が置かれることが多い。しかしながら、一般的な検査は、子ども達にとって、正誤も教えてもらえず、長時間拘束されるものが多い。このような状況では、その場に来るだけで、居るだけで過大なストレスを感じたり、周囲も疲れてしまったりすることがある。その結果、本来の能力を大きく下回る歪みが出たり、検査自体が本人、家族、支援者にとって大きな負担になったりしているケースもある。こうした検査に重点が置かれたアセスメントは、決して子どものことを考えていないわけではない。むしろ、子どもの抱える問題をいち早く解決するために、早急に検査を行っているのではないだろうか。
しかし、検査結果を活かした科学的根拠に基づく支援は、あくまでも、子どもと支援者の間で信頼関係がある時に実施できるものである。このような関係性の構築までを含めたアセスメントの概念は稀である。しかしながら上述したように実際の支援を考えると、信頼関係の構築は欠かせない要素であり、アセスメントと併せて検討する、あるいはアセスメントの中に信頼関係の構築プロセスが自然と入っているような方法が望ましい。各支援の現場では、このような信頼関係構築の努力や工夫が草の根的に行われていると考えられるが、各現場により信頼関係構築のプロセスとアセスメントとの関係も様々であるため、その内容が広まっていない現状がある。
本シンポジウムでは多様な現場からの話題提供者を迎え、各現場でどのような信頼関係構築の工夫が行われ、アセスメントやその結果をどのように活かしているのかといった生きた知恵を発表していただく。そして、科学的根拠に基づく支援を行う前段階に、もしくは、平行して行うべき支援である「いかに子ども・保護者との関係を作り、問題解決にとらわれ過ぎずに、子どもの考えを尊重した支援ができるか」をテーマに、情報共有・議論したい。
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