10:00 〜 11:30
[KA2] 私立小学校における特別支援教育体制の現状と課題
特別支援教育体制整備の変遷と今後の展望について
【事例の概要】小学校の通常の学級に在籍する児童の、「自分勝手」「トラブルが絶えない」等々、様々な不適応行動について社会問題の様相を呈している。彼らは学習面・生活面において、明らかに偏りが見られ、バランスが取れていないと観察される。また、彼らが有している困難さは、高い学習能力を示す一方で、クラスメイトとの関係や諸々の場でのコミュニケーションの取りにくさなど、コミュニケーションの問題や社会性の問題を示している。発達障害児への対応が問われているのである。
この問題に関して、針塚・遠矢(2006)はグループセラピーの有効性として「発達障害児への支援を集団の場で行うことについて、『他者が環境や自分に対してとる態度を状況に見合った形で適切に直感する力を育てる』」 と報告している。発達障害児への支援の場を集団という場に置いたところは、共感できる。しかし、特別支援教育が通常の学校(学級)にも求められたことに対しては針塚・遠矢の研究では研究対象のフィールドとしてはいないので、発達障害児が通う“学校という集団の場”での理解と支援がどのようになされるべきかが検証されていない。これらの問題が残存した中、残されている課題は何か。それは、小学校の通常の学級という場で実施される特別支援教育体制の構築ならびに整備の在り方を検証し、将来に向けて展望を示すことである。特に、国公立に比べ実施率が低く体制整備が課題であるといわれている私立の現状と課題について、筆者の勤務校を例に特別支援教育体制整備の変遷と現状から今後についての議論を深めたい。なお、保護者には発表・掲載の了承を得ている。
この問題に関して、針塚・遠矢(2006)はグループセラピーの有効性として「発達障害児への支援を集団の場で行うことについて、『他者が環境や自分に対してとる態度を状況に見合った形で適切に直感する力を育てる』」 と報告している。発達障害児への支援の場を集団という場に置いたところは、共感できる。しかし、特別支援教育が通常の学校(学級)にも求められたことに対しては針塚・遠矢の研究では研究対象のフィールドとしてはいないので、発達障害児が通う“学校という集団の場”での理解と支援がどのようになされるべきかが検証されていない。これらの問題が残存した中、残されている課題は何か。それは、小学校の通常の学級という場で実施される特別支援教育体制の構築ならびに整備の在り方を検証し、将来に向けて展望を示すことである。特に、国公立に比べ実施率が低く体制整備が課題であるといわれている私立の現状と課題について、筆者の勤務校を例に特別支援教育体制整備の変遷と現状から今後についての議論を深めたい。なお、保護者には発表・掲載の了承を得ている。
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