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[R4-02] 福島第一原子力発電所から放出されたプルトニウム含有デブリ微粒子
キーワード:福島第一原発、プルトニウム、セシウム、シンクロトロン放射光、二次イオン質量分析
福島第一原子力発電所(FDNPP)から放出された高濃度放射性Cs含有微粒子(CsMP)の内部から燃料デブリ微粒子を発見し、UとPuの同位体の分析と化学種の同定に初めて成功した。CsMPsの235U / 238U、240Pu / 239Pu、および242Pu / 239Puの同位体比はそれぞれ〜0.0193、〜0.347、および〜0.0660と測定され、ORIGEN2を基に算出された計算値と近い値を示した。µXRFの結果から、CsMP中にサブミクロンサイズのPu酸化物と被覆管の主成分であるZrが局在した〜20 µm程度のUO2のドメインが確認された。使用済み燃料の微細組織同様、Puの濃集は燃料ペレットのふちの部分が微粒子としてCsMPに取り込まれたものと考えられ、現存しているデブリ中のPuの性状も部分的に使用済み燃料中のPu保持形態と近い可能性が示唆される。また、これらの結果からPuは揮発・拡散過程を経て環境中に放出されたのではなく、燃料微粒子の一部としてCsMPに取り込まれて環境中に放出され、Puの長距離輸送・広範囲の拡散と不均一な分布につながったと考えられる。