一般社団法人日本鉱物科学会2022年年会・総会

講演情報

口頭講演

R2:結晶構造・結晶化学・物性・結晶成長・応用鉱物

2022年9月19日(月) 09:00 〜 12:15 B251 (総合教育研究棟 B棟2F)

座長: 山根 崚(東北大学)、大藤 弘明(東北大学)、小松 一生(東京大学)

09:15 〜 09:30

[R2-02] 無機的なシリカーリン酸八カルシウムの複合化

*杉浦 悠紀1、堀江 祐範1、齋藤 靖子3、遠藤 貴士3、新津 甲大2 (1. 産総研・健康医工学、2. 物質材料研究機構、3. 産総研・機能化学)

キーワード:リン酸八カルシウム、生体材料、シリカ、バイオセラミックス

シリカは、骨を構成する細胞に働きかけ、骨の代謝機構である骨リモデリングプロセスを活性化する働きがあることが、古くから知られている。このため、近年は、シリカをバイオセラミックに添加することで、シリカの持つ優れた性質を発揮させる試みがなされている。一方、シリカ源としては有機シリカ、TEOS等が用いられているが、残存有機分子の存在、安全性の立証が課題となる。 有機シリカを用いないシリカ含有セラミックの調製法は、新規骨補填材などのバイオマテリアル開発において、優れた手法となる。無機シリカ源としては、水ガラスがある。また、リン酸八カルシウム(OCP)は、高い生体親和性を持ち、他のリン酸カルシウムを凌駕する骨置換性を持つ。本研究では、水ガラス溶液中で易溶性リン酸カルシウムを加水分解により、シリカ担持OCPが調製出来るか検討したので報告する。