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[R3-12] Mn3-xFexO4 固溶体の高圧下での磁性と電気伝導度変化
キーワード:Mn3-xFexO4固溶体、中性子回折実験、電気伝導測定、磁性転移、高圧物性変化
地球磁場の反転の研究のためFeイオンを含む酸化物スピネルの陽イオン分布の高圧下での研究が重要である。Mn3-xFexO4固溶体の構造解析で,X線散乱因子はFe(26), Mn(25)であるが,中性子散乱振幅はMn(-3.73 fm)と Fe (9.54 fm)で散乱能が著しく異なり,中性子回折構造研究に非常に有意義である。JPARCで1200℃、40GPa高圧までの実験を行なった。57Fe isotopeをドープしたMn3-xFexO4スピネル試料を合成し, SPring-8で高圧Mössbauer実験をおこなった。スピネルと高圧相のポストスピネルのFe2+とFe3+分布を解明し、内部磁場の測定をした。スピネルの相はフェリ磁性で、ポストスピネル相は常磁性に転移する。 スピネルの電気伝導度の圧力変化を測定した。スピネル相は半導体で電気伝導は六配位位置の電子の超交換ホッピングによって行われる。Fe2+ と Fe3+の電荷移動を示す。ポストスピネル相は加圧により半導体から金属転移することが証明出来た。また第一原理計算により26 GPa のMn2TiO4の電子状態が金属化している事を確認した。