一般社団法人日本鉱物科学会2022年年会・総会

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R8:変成岩とテクトニクス

2022年9月19日(月) 09:00 〜 15:30 B256 (総合教育研究棟 B棟2F)

09:00 〜 15:30

[R8P-05] インド南部ダールワール岩体チトラドゥルガ片岩帯の泥質岩・砂質岩からみた変成作用

*外田 智千1,5、M. Satish-Kumar2、豊島 剛志2、片岡 香子2、上野 雄一郎3、三島 郁3、Nasheeth Abdulla4、奥平 敬元4、猪川 千晶5 (1. 極地研、2. 新潟大、3. 東工大、4. 大阪公立大、5. 総研大)

キーワード:ダールワール岩体、変成作用、泥質岩・砂質岩、インド南部

インド南部ダールワール岩体の中部に位置するチトラドゥルガ片岩帯の泥質岩・砂質岩の鉱物共生と鉱物化学組成を報告し、広域的な変成条件の検討をおこなった。黒雲母+白雲母の鉱物共生が卓越し、白雲母のみ、あるいは白雲母+緑泥石の鉱物共生が認められる。変成度の累進的な変化は明瞭ではないが、比較低変成度を示す白雲母+緑泥石の共生は中央部から東部の比較的構造的上位に産する。これらは、苦鉄質の解析に基づくRaase et al. (1986)によるダールワール岩体のより広域的な北から南に向かう変成度の上昇とは必ずしも調和的ではない。最近、Kiran et al. (2022)が同じCSBの炭酸塩岩に着目して、炭質物ラマン温度計から460-592℃、炭素同位体温度計から450-560℃の変成温度と広域的な変成温度条件の変化を明らかにした。こうした炭酸塩岩の広域的な変成条件とあわせて、ダールワール岩体の太古代末期の変成作用について考察をおこなった。