[P1-2-26] マクロファージに貪食されたAggregatibacter actinomycetemcomitans Persisterの生理的動態
キーワード:Persister、Aggregatibacter actinomycetemcomitans 、マクロファージ
歯周病の原因菌には、薬剤処理を耐え生存するPersister菌が存在する。細菌がPersister化すると、マクロファージの貪食を回避し、持続的な炎症性サイトカイン産生を促進し、歯周病の慢性化・再発の一因となる可能性がある。本研究の目的は、歯周病原因菌のPersisterの生理的動態を解明し、慢性歯周炎の治療や予防に寄与することである。
本研究では限局性侵襲性歯周炎の起炎菌とされているAggregatibacter actinomycetemcomitans Y4をターゲットとして実験を行う。ヒト単球性白血病由来細胞であるTHP-1にPMA(ホルボール12‐ミリスタート13‐アセタート)を一晩刺激して、5%FBS添加RPMI1640培養液で2日間培養する。A. actinomycetemcomitans Y4をマクロファージに分化させたTHP-1細胞に感染させる菌数や時間の適切な条件を調べる。通常のアクティブな状態であるA. actinomycetemcomitans Y4と、過酸化水素処理を行いPersister化させたA. actinomycetemcomitans Y4それぞれを免疫細胞であるマクロファージに侵入させることで、マクロファージ内での生存率の違いを調べる。
また、A. actinomycetemcomitans Y4 Persisterを貪食したマクロファージの遺伝子発現の変化を解析し、Persisterが貪食を回避しマクロファージが炎症反応を惹起するメカニズムを遺伝子レベルで検討する。次世代シークエンサーを用いたmRNA発現量の解析、細菌のPersister関連遺伝子の解析、マクロファージのサイトカイン産生関連遺伝子の解析により、詳細なメカニズムを解明する。この研究により、Persisterが歯周病の再発・慢性化に関与するという新たな概念を提唱する。
本研究では限局性侵襲性歯周炎の起炎菌とされているAggregatibacter actinomycetemcomitans Y4をターゲットとして実験を行う。ヒト単球性白血病由来細胞であるTHP-1にPMA(ホルボール12‐ミリスタート13‐アセタート)を一晩刺激して、5%FBS添加RPMI1640培養液で2日間培養する。A. actinomycetemcomitans Y4をマクロファージに分化させたTHP-1細胞に感染させる菌数や時間の適切な条件を調べる。通常のアクティブな状態であるA. actinomycetemcomitans Y4と、過酸化水素処理を行いPersister化させたA. actinomycetemcomitans Y4それぞれを免疫細胞であるマクロファージに侵入させることで、マクロファージ内での生存率の違いを調べる。
また、A. actinomycetemcomitans Y4 Persisterを貪食したマクロファージの遺伝子発現の変化を解析し、Persisterが貪食を回避しマクロファージが炎症反応を惹起するメカニズムを遺伝子レベルで検討する。次世代シークエンサーを用いたmRNA発現量の解析、細菌のPersister関連遺伝子の解析、マクロファージのサイトカイン産生関連遺伝子の解析により、詳細なメカニズムを解明する。この研究により、Persisterが歯周病の再発・慢性化に関与するという新たな概念を提唱する。