[P3-3-15] 舌神経障害性疼痛モデルマウスにおける性差について
キーワード:マウス、舌、痛み
舌神経障害(LNI)モデルマウスを用いて,舌神経損傷後の舌機械アロディニアおよび熱痛覚過敏の性差に対する中枢神経系の免疫細胞の役割を解析することを目的とした。LNI後1日目より9日目まで,雄性および雌性マウスともに機械または熱刺激による頭部逃避反射閾値(HWRT)が有意に低下した大槽内ミノサイクリン投与後,LNI後の機械または熱刺激によるHWRT低下の抑制が雄性マウスでのみ認められた。一方,大槽内ピオグリタゾン投与後,LNI後の機械または熱刺激によるHWRT低下の抑制が雌性マウスでのみ認められた。舌神経損傷後の舌神経障害性疼痛の性差には,上行性痛覚伝達系の興奮性を調節する免疫細胞の相違が関与することが示唆された。