[P3-3-17] 象牙芽細胞及びエナメル芽細胞を蛍光標識出来るマウスを用いた象牙芽細胞及びエナメル芽細胞前駆細胞の単離
キーワード:発生・分化、象牙芽細胞、エナメル芽細胞
これまで、我々は、象牙芽細胞やエナメル芽細胞を蛍光を指標に同定、単離する目的で、Dspp及びAmelxの遺伝子座に緑色或は赤色蛍光蛋白遺伝子を挿入した遺伝子組換えマウスDsppGFPマウスとAmelxtdTomatoマウスを作成した。さらに我々は、正常マウスの歯胚間葉細胞とDsppGFPマウスの歯胚間葉細胞を歯上皮と共培養することで、GFP陰性で歯胚培養後にGFP陽性となる象牙芽細胞の前駆細胞が存在することを報告した。同様に、正常マウスの歯上皮細胞とAmelxtdTomatoマウスの歯上皮細胞と歯胚間葉細胞を共培養することで、tdTomato陰性で歯胚培養後にtdTomato陽性となるエナメル芽細胞の前駆細胞が存在することを報告した。 今回我々は、象牙芽細胞の前駆細胞を単離・同定するために胎生13.5或いは14.5日胚を用いて組織染色あるいはフローサイトメトリー法にて、主に細胞表面分子の発現を確認し、GFP陰性で歯胚培養後にGFP陽性となるCD90陽性或いはCD90陰性分画の象牙芽細胞の前駆細胞の細胞集団を単離した。同様に、エナメル芽細胞の前駆細胞を単離・同定するために胎生13.5或いは14.5日胚を用いて組織染色あるいはフローサイトメトリー法にて、主に細胞表面分子の発現を確認し、tdTomato陰性で歯胚培養後にtdTomato陽性となるエナメル芽細胞の前駆細胞の細胞集団を単離したので報告する。