第65回歯科基礎医学会学術大会

講演情報

シンポジウム

アップデートシンポジウム11

「哺乳類の歯や嚥下を考える:比較解剖学と動物歯科学の接点と発展」

2023年9月18日(月) 13:00 〜 14:30 B会場 (123講義室(本館2F))

座長:島津 德人(麻布大 生命・環境科学 食品生命)、田畑 純(医科歯科大 院医歯 分子発生・口腔組織)

13:44 〜 14:06

[US11-03] 咽頭周囲の筋と構造の比較解剖

〇角田 佳折1 (1. 徳大 院医歯薬)

キーワード:咽頭の筋、咽頭周囲の構造、比較解剖

咽頭は嚥下時の食物の通路であり、軟口蓋から咽頭にかけての筋が嚥下に機能していると考えられる。ヒトの咽頭・喉頭では、呼吸器と食道が直角に曲がり逆L字型になっているが、一般的な哺乳動物では軟口蓋の後端に喉頭蓋が接触して呼吸器と食物路はほぼ一直線に並んでいる。ヒトと哺乳動物では、構造の違いは舌骨にも認められ、舌や喉頭蓋の動きにも差があるものと考えられる。しかしながら、ヒト咽頭周囲の筋の構成と機能については、不明の点も多い。こうしたことから哺乳動物の咽頭周囲の筋の起始・走行・停止調べ、同名筋束の比較検討を行った。
比較解析の結果、咽頭周囲の筋ではヒトと哺乳動物において、口蓋咽頭筋の走行の違いが顕著であったが、ヒトと哺乳動物の咽頭周囲の筋の相違が、ヒトの嚥下機能にどう反映されているのかを検討する。