日本文化人類学会 第55回研究大会

実施委員長からのお願い

京都大学での研究大会実施にあたってのごあいさつ
 
第55回研究大会実施委員長
第29期日本文化人類学会会長
窪田幸子
                          
 日本文化人類学会第55回研究大会は、2021年5月に京都大学を会場として開催が予定されております。第54回研究大会を、学会として初めてのオンライン開催として実現してくださった、早稲田大学関係者のみなさまと前期理事会関係者の方々に心から御礼申し上げるとともに、今回の開催を快諾くださった京都大学の関係者のみなさま、運営の準備にあたってくださっている実行委員会のみなさまに心より御礼申し上げます。
 
 今大会は、社団法人日本文化人類学会として3回目の大会となりますが、2018年の研究大会以来採用されるようになった、新しい運営方式で行われます。それは、学会理事会が大会開催の準備を担当し、開催校は大会当日の会場確保と受付・会場係、その他の人的サポートを担当するという体制です。この方式は、開催校に過重な負担を強いることなく研究大会を開催するために、たとえ所属する学会会員が少なくても開催可能になるように、とられ始めたものです。そして、これは同時に、参加会員にも発想の転換をお願いする変更でした。参加会員は「お客様」ではなく、大会運営に協力していただく主体です。参加会員の皆さまには、あらためて変更の趣旨をご理解いただき、研究大会のよりよい運営のためにお力を貸してくださるようにお願いいたします。
 
 さて、現在もつづく新型コロナウィルスの感染拡大のなか、日本文化人類学会第55回研究大会実施委員会(以下、実施委員会)は、オンラインでの開催も視野に入れての準備が行われています。年に一度の研究大会は、学会の会員同士の研究報告、情報交換、懇親交流の場として、本学会が目的とする文化人類学の発展において、きわめて重要です。昨年度、第54回研究大会がオンラインとなり、その機会が失われた中で、本年も再びオンラインとなることはできれば避けたいと、個人的にも心から願っています。しかし、同時に、会員や参加者の皆様の健康と安全を第一に考え、感染拡大を助長してしまうようなことは避けるべきであることは言うまでもありません。状況を判断し、苦渋の決断を行わざるをえないかもしれません。いずれの方式をとることになりましても、会員・参加者のみなさまのご理解とご協力を是非いただきたく存じます。

 学問も組織も、時代と状況に応じて変わらざるをえません。文化人類学会を発展させていくため、どのような方式がベストなのか、理事会、実施委員会では引き続き、知恵を絞り、議論を重ねます。会員・参加者の皆さまからもぜひ建設的なご提案やご助言をいただけますよう、お願いいたします。