一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

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新型コロナウイルス感染症5(OP-0120~0123)

住田実(フェリシアこども短期大学)

[OP-0123] 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下における歯科衛生士学生による小学校歯磨き指導実習の試み

古川絵理華1, 犬飼順子1, 大澤功2 (1.愛知学院大学短期大学部, 2.愛知学院大学心身科学部)

【はじめに】世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延し,徹底した感染対策が必要とされている.本研究では,歯科衛生士学生の集団指導力の育成につなげることを目的に,感染対策をして学生が小学校歯磨き指導実習を実施したので報告する.
【対象および方法】2021年7月,A大学短期大学部に在籍する6名の歯科衛生士学生が,名古屋市立R小学校にて45分間の歯磨き指導実習を実施した.対象は1~3年生の計50名である.各学年1学級を学生は2名で担当し,各学年に合った歯科衛生教育や感染対策をして実際の口腔で歯磨き指導を行い,自席で唾出しや洗口を行った.児童には授業内容を記載する宿題を配布し,1週間以内にPDFデータで回収した.学生には実習後,Webで感想アンケートを実施した.
【結果】学生全員が実習に参加してよかった,また参加したいと答えた.最も実習でよかった(役立った)ことは,児童の対応方法だった(100%).児童が最もわかったことは,1年と2年がむし歯になりやすいおやつ(30%,69%),3年はむし歯の進み方(41%)だった.また,どの学年も歯の磨き方や歯を磨く順番が上位に挙がった.
【結論】感染対策をして実際の口腔を用いて歯磨き指導を行った結果,学生は集団指導方法や児童に対する理解が深まり,児童は歯磨きの重要性を理解できた.歯磨き実習は学生と児童にとって有意義な実習であり,感染対策をしながらでも実施するべきだと考えられる.